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「下ノ廊下 2019」 IX

2019.11.14 Thursday

 

さて、下ノ廊下です。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/2000,F5.6,iso160]

 

11:33

お昼にします。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/400,F5.6,iso160]

 

少しだけ早いような気がしないでもありませんでしたが、確かにお腹も空いていました。

それより何より、ここへ来て体力の消耗が激しいような気がしていたため、抜本的な栄養補給に乗り出しました。

…が、効果は非常に限定的なものでした。

まぁ、単純に体力不足が露呈したということだったんでしょう。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/2000,F2,iso200]

 

11:49

 

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12:04

往路でも魅入ってしまった滝です。

見え隠れしていますが、段差を数えていくとどこまでも続いているような滝です。

地図で見ると、黒部別山谷出合と内蔵助出合のほぼ中間地点です。

まだまだ先は長いです。

 

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12:05

 

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12:05

 

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12:08

 

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12:17

 

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12:40

鳴沢(Narusawa)と呼ばれる沢の近くに迫っていました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/800,F2,iso200]

 

12:41

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/125,F2,iso200]

 

12:42

「!」

 

この場所、往路でも視界の隅に映った場所でした。

往路の進行方向からは少し死角になるようなところです。

てっきり、要所要所にあった歩道の整備のための資材置き場かと思ったんです。

…で、そういった整備にあたる方はきっと几帳面な方でしょうから、こうしてホウキが…なんて思っていました。

…が、近寄ってみると様子が違う感じでした。

 

「?」

そう思って、足を踏み入れてみますと、視界には岩壁に埋め込まれたプレートが入ってきました。

どうやら、こちらで発生した遭難事故で命を落とされた方々の鎮魂のための慰霊プレートでした。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/125,F2,iso200]

 

「こよなくも 山に魅かれし七人は 今日もいずこに 登りてか」

その下には、「昭和57年8月1日の鉄砲水によりこの地に眠る」として、「鵬翔山岳会」なる7名の会員のお名前が記してありました。

 

事件の概要としましては、鵬翔会の夏山合宿において、台風10号の猛威によってもたらされた鳴沢出会の鉄砲水により、

付近の岩屋に避難中であった会員7名が直撃を受け、行方不明になりました。

捜索の結果、4名は現場より50kmも下流で遺体となって発見されましたが、残る3名については現在も行方不明というものです。

 

詳細につきましては、鵬翔会ホームページにおきまして「黒部鎮魂譜」としてまとめられているようです。

下ノ廊下につきましては、電源開発のために水平歩道や日電歩道が切り拓かれましたが、これに係る発電所やダム建設に際しては

たくさんの方々が命を落とされています。

また、今年度につきましては、10月だけで5名の方が転落等によって命を落としています。

 

所謂、景勝地というような形で人気を博し、多くの方々が足を運ぶ場所として広く認識されているのもまた事実ですし、

私もそういった魅力に惹かれてここを訪れた1人でもあります。

この場でこれ以上のことを掘り下げて言及するつもりもありませんし、その資格なり考察なりも持ち合わせていませんのでここまでにしますが、

ここを訪ねる限りは、こうした"先達"の足跡やご尽力に報いるという意味においても、無事故で帰還することがここを訪ねる人の務めなのかな…と。

個人的にはそんな風に思っているところです。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/800,F2,iso200]

 

12:49

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/800,F2,iso200]

 

12:49

昼食休憩から約1時間が経過しました。

背後から、割りとゆっくりめのパーティーが迫っていることに気づいていました。

実際問題として、足が攣り始めていたこともあり、小休憩をしながらやり過ごします。

皆さん、ハーネスを装着されているような本格的なパーティーに見えました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/320,F2,iso200]

 

13:04

やはり、細かなアップダウンが体力の消耗に拍車をかけてくれました。

ゆっくりめのパーティーをやり過ごし、勝手に先導に位置付けました。

すると、すぐ後ろからも先導パーティーと同規模 --- 7〜8名 --- のパーティーがやって来ました。

両社の差はどんどん縮まっていましたから、その間に位置する身としては非常にプレッシャーを感じていました。

 

既に切り立ったような箇所を歩くことはなかったんですが、ここから先の歩道については熊なんかに出没されては困るもんですから、

出来たら大人数の集団に囲まれていたかったという思惑がありました。

そのため、後続のパーティーに追い抜かれることは仕方がないとしても、先導パーティーにはくらいついていく必要がありました。

まぁ、すべては自分勝手な理由でしかありませんが…。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/200,F5.6,iso640]

 

13:16

 

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13:21

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/320,F5.6,iso500]

 

13:26

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso200]

 

13:30

 

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13:32

 

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13:36

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso200]

 

13:37

振り返ります。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso200]

 

13:37

振り返ります。

黒部ダムを出発して30分頃に見た景色です。

早く視界の先に黒部ダムの堰堤が映らないかと、そればっかりでした。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso200]

 

13:45

対岸の川沿いに人工的なものが見えたり、向かいの山の中腹に見覚えのある構造物が見えてきました。

「ゴールはすぐそこ」

最後のひと踏ん張りです。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso200]

 

14:07

やっとです。

やっと、歩道の前方の茂みの向こう側に黒部ダムの堰堤がはっきりと見えてきました。

 

先導パーティーの方々にも見えているはずなんですが、何の反応も見えません。

「えっ?? ひょっとしたら、堰堤が見えていない??」

そんな風に思い、「堰堤が見えますね」なんて話しかけてみようかと思いもしたんですが…。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/320,F5.6,iso200]

 

「あー…。もう足、動かね」

「これからまた登りでしょ?? もうここでテント張ろうさ(笑)」

先導パーティーからはそんな声が聞こえてきました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso200]

 

まぁ、いずれにせよ、皆さん色々とギリギリの状態だったんだと思います。

私も、です…。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso200]

 

14:21

橋を渡ったところで、先導パーティーは休憩に入っていました。

私はそこそ過ぎ、少しだけ上に行ったところですべてを投げ出すような格好で休憩しました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso200]

 

14:29

そこへ、先導パーティーが休憩を終えてやって来ました。

 

「お疲れさまです」「最後の登りですね」「お気をつけて」

そんな言葉を先ほど交わしていたばかりだったので、何となく気まずさが漂いました。

「また会いましたね」「こっからが最後よね」「…(笑)」

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/200,F2,iso200]

 

14:35

 

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[α7iii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/200,F5.6,iso1600]

 

14:39

 

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14:41

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/2000,F2,iso200]

 

14:44

この朝願ったとおり、この景色を安堵感の中で見ることができました。

しかし、思ったとおり、この登りはどの行程よりも厳しいものでした。

 

急斜面を緩やかに登るため、歩道は「ジグザグ」です。

よって、先導パーティーと差が開くとその姿が認められなくなります。

それでいて、頭上からは、この歩道を脱した歓喜の声が聞こえてきたりします。

 

きっと、あと数分で私もそんな歓喜を味わえるところだったんでしょうけれど、遠い先のことのようでした。

とにかく、疲れ切って足を前に踏み出すこともままならない状況でした。

こんなに疲れたのは生れてはじめてでした。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/160,F2,iso200]

 

14:47

日電歩道の最後の梯子です。

この日の朝、ここでスッ転んだことを思い出していました。

それにしても、最後のこの梯子を登ることのなんと辛かったことか…。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/160,F2,iso200]

 

14:48

梯子をもう少しで登りきるというところで、息も絶え絶えに撮った1枚だったんじゃないかと思います…。

いや、ホント力の限りを尽くしました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/125,F2,iso1000]

 

14:53

そして、関電トンネルへと続く通路まで帰ってきました。

 

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[α7iii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/60,F5.6,iso2000]

 

14:54

関電トンネル内に戻ってきました。

すべては、この日の朝からの出来事であったハズなんですが、なかなかそんな実感を得られないままでした。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/160,F5.6,iso2000]

 

14:55

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/80,F5.6,iso2000]

 

黒部ダム駅内に掲示された往時の写真です。

「日電歩道の吊り桟道」です。

 

現在の姿の日電歩道に至る以前の日電歩道なんでしょうか。

今でこそ、幅員が50cm以上の立派な歩道になっていますが、開削当時は、頭上から垂らした針金に丸太桟道を吊り下げていたんだそうです。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/80,F5.6,iso2000]

 

そしてもう1枚。

同様に掲示されていた写真です。

 

もう、言葉がないというか、何故こんなことに…。という思いです。

まぁ、こんなことにならざるを得なかった訳でしょうし、ひょっとしたらこんな状況すら悲観すべきことではなかったのかも知れません。

前述の部分と重なる部分があるのかも知れませんが、こうした"先達"の"偉業"を見てしまったら、色々と感じることがあります。

 

この日、この写真を見て思い出したことがあります。

この黒部ダムに初めて足を運んだ時のことです。

それはもう、下手をしたら20年くらい経つ記憶になります。

 

その時も、この写真を前にして身動きできなくなった記憶があります。

ひょっとしたら、その時には既に、私がこの黒部峡谷の歩道に足を踏み入れるという青写真が描かれていたのかも知れません。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/80,F2,iso800]

 

15:01

間もなく、黒部ダムの堰堤に辿り着こうかという頃です。

前述のとおり、この日の黒部峡谷は穏やかで、20℃くらいの最高気温を記憶しました。

しかし、この頃になって気温は随分と下がっていたんじゃないかと思います。

こちらはトンネル内ということもあり、表示されていた温度計の気温は「9℃」でした。

まぁ、全身にかいた汗が一気に冷えて、余計に寒さを感じていました。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/160,F5.6,iso800]

 

15:22

ダムの堰堤を渡ります。

あまりに寒いので、売店で熱いコーヒーをすすりました。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/160,F5.6,iso800]

 

15:23

日電歩道の終盤に差し掛かる頃から、強い風が吹いていました。

そして、この頃には雨が落ちてきていました。

天気予報の通りだった訳なんですが、時間配分においては非常にうまく行きました。

やはり、早めのUターンは間違っていませんでした。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/320,F2,iso200]

 

15:29

ダムの堰堤からダムの底を覗き、そしてその視線を前方へ移します。

先ほど渡った橋が見えます。

直線距離にすると500mほどですが、あそこからここへ辿り着くまで1時間半近くも要してしまいました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/100,F2,iso1250]

 

遊覧船乗り場へと続くトンネルを重い足取りで歩きます。

繰り返しになりますが、こんなに疲れたのは生れてはじめてです。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/160,F5.6,iso400]

 

15:37

遊覧船乗り場を過ぎ、吊り橋を渡って振り返ります。

この日の朝にここを歩いてきた時は、真っ暗闇でした。

 

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15:37

「また登りか…」

もう、クタクタでした。

思った以上に気持ちも張りつめていたのかも知れません。

日電歩道を終え、ダムの堰堤に降り立ってからは緊張感もゼロになっていましたから、余計に疲れが出たのかも知れません。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/160,F5.6,iso2500]

 

15:41

さりとて、こちらの歩道についてもあんまり気を抜きすぎて転倒でもした日には、ダムへと落ち込む斜面には防止柵などありません。

とりあえず歩きながら寝ることだけはしないように気をつけました。

 

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15:47

 

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15:50

 

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15:51

また登りです。

ここを登りきるとキャンプサイトがあって、その先が「ロッジくろよん」さんです。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/80,F5.6,iso1000]

 

15:53

キャンプサイトを過ぎ、最後の登り坂です。

この登り坂がいちばんキツかったですね。

しかし、何はともあれ、無事に"帰還"しました。

前日と同様にチェックインしたんですが、ロッジのご主人はまるで私が初めてここへ来たかのようなご対応でした。

まぁ、お客さんも多いでしょうから、いちいち連泊する客の顔や名前なんて覚えていないのかも知れませんが…。

 

「暇だったのは今日までで、明日からは混むんですよ」

前夜、ご主人と会話を交わす中でこんな言葉を聞いていました。

なので、当然、この日も相部屋なんだと思っていました。

 

前日とは違う部屋を指定され、部屋のドアを開けました。

"相棒"の姿はまだありませんでした。

部屋の奥の方へ寄せて布団を敷き、荷物を整理しました。

…が、結局、この日は相部屋ではありませんでした。

つまりは、「1名様」は私のみだったようです。

嬉しいような、申し訳ないような…でした。

 

17時ちょうどにお風呂に入り、18時からの夕食前に缶ビールを1本開けました。

夕食会場は賑わっていました。

私以外は皆さん、翌朝にご出発される方だったようです。

道中もそうでしたが、60〜70代と思しき女性客が非常に多かったです。

そんな女性グループに、若い男性がガイドについているという感じでした。

そして聞こえてくる会話からは、「初めての下ノ廊下」という方が多かったようです。

 

それにしても、帰路の道中、ずいぶんと遅い時間にすれ違う方が多かったことが少し気がかりでした。

「えっ?? こんな時間にこんなところ歩いてたら、阿曽原温泉小屋になんて到着できないんじゃね??」

そんな方が何名かいらっしゃいました。

前日、相部屋だったおじさんも、お昼が過ぎてからすれ違いました。

 

「時間切れで、引き返してきました」

「まぁ、また来たらいいじゃない」

「お気をつけて」

 

そんな会話を交わして別れたんですが、無事に阿曽原温泉小屋へたどり着けたんでしょうか。

また、「えっ?? その格好で行くの??」というような方ともすれ違いました。

翌日の「阿曽原温泉小屋」からは事故の報告なんかはありませんでしたが、「怒り心頭」な記事もありました。

雨の中、十字峡の付近でテント泊された方もいらっしゃったようで、「あぁ、あのお2人かな??」と思い当たりました。

何にせよ、事故が無くて何よりでした。

 

それにしても、疲れました。

夕食を終え、さらにもう2本ビールを飲んでから布団に入ったんですが、この日はこの日でなかなか寝付けませんでした。

体は疲れ切っているのに、頭の中はやたらと冴えているような感じでした。

そうこうしているうちに、足はどんどん痛く怠く…。

やがて体中から熱を放出するような感じになってしまい、結局、いつ寝たのかも分からないような感じになってしまいました。

とにかく、疲れました。

 

翌朝は7時に朝食会場へ向かったんですが、朝食は私1人分だけで、会場にも私1人だけでした。

私以外の皆さん、無事に出発されたようでした。

私がロッジを発つ頃には雨は強くなり、私が堰堤を渡り終える頃には強い雨と風の影響で、展望台の閉鎖がアナウンスされていました。

この日、下ノ廊下へ向かわれた皆さまにおかれましては、たいへんな道中だったここと思いますが、

その後の報道等においては、事故のニュースは無く、胸を撫でおろしていたところです。

 

さて、来年こそは、1泊2日のコースで欅平までを歩き通したいですね。

色々と課題や反省点が見つかりましたし、体調面も含めて万全を期したいと思います。

 

この日が過ぎ、佐渡へ戻ってからも「黒部ロス」な日々が続いています。

しかし、来年、またこの場所へ戻ってくるにあたっては、早くも緊張感が体を走っています。

今回、無事故で歩くことが出来たからといって、次回も無事故で歩ける保障はどこにもありません。

今回歩いたコースは、本当に厳しいコースに差し掛かるまでの"序章"のような部分でしかありませんでした。

そういう意味においても、今回以上に緊張感を持って臨み、偶然によらない完歩を目指したいと思います。

 

 

 

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「下ノ廊下 2019」 VIII

2019.11.10 Sunday

 

さて、下ノ廊下です。

ここからは"帰路"です。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/800,F5.6,iso800]

 

9:56

昨日の記事のとおり、面持ちとしては"未踏ルートを前に進む"です。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/800,F5.6,iso800]

 

…が、どうしたって頭を過るのは"ここまで歩いてきた距離"です。

黒部ダムから阿曽原温泉小屋までの距離は14.7kmと認識していますが、Uターン地点はほぼその中間地点だったと言ってよいと思います。

ちょっと多く見積もって帰路は8kmの行程です。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1250,F2,iso200]

 

このことはここまでの道中でも考えなくはなかったんですが、Uターンを意識してからは結構頭の真ん中近くに居座っていました。

往復のルートを選択したから生じた時間との闘いです。

往路で頑張りすぎると、復路が辛くなってしまうということです。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1250,F2,iso200]

 

まぁ、結果論ではありますが、黒部ダムへの到着が15時。

ロッジへの到着が16時でしたので、判断は間違っていなかったということでしょう。

しかし、辛く苦しい復路の随所で思いました。

 

「何でこんなに進んで来たんだ…」

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/800,F5.6,iso800]

 

思ったとおり、やっぱり往路と復路はまったくの別ものです。

往路では、緩やかなカーブの歩道と感じていた場所も、復路では鋭角な曲がり角に感じたりしました。

逆に、こんな場面が随所にあったからこそ、引き続き集中力を保てたのかも知れません。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1250,F2,iso200]

 

"伴線"です。

このあたりはずっと太い針金でした。

木道と同様、安定感は抜群でした。

 

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10:04

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1600,F2,iso200]

 

10:16

しかし、相変わらずすごい景色が続きます。

そして、よくもこんなところに"歩道"を作ったもんだと思います。

上の写真の右端に人の姿が映っていますが、大よそのスケール感がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1600,F2,iso200]

 

10:22

振り返ってみます。

続々と上流を目指す方の姿が見えるようになり

ました。

 

Uターンしてから、阿曽原温泉小屋を目指すパーティーと頻繁にすれ違うようになりました。

基本的に登山道におけるすれ違い時の優先順位は「登り優先」なんだそうです。

そしてこれは、山頂に向かっているか否かではなく「斜面が登りか下りか」で判断するものなんだそうです。

また、すれ違う際の基本はゆずる側が山側に身を寄せることなんだそうです。

こんな基礎的なこともおぼつかないまま足を運んでしまい、本当に「申し訳ない」気持ちです。

 

事実、何度かのすれ違いの場面で、川側に身を寄せてしまったことがありました。

(それは、確かに身を低くして、岩や木の枝を掴み、体は固定させてはいましたが…)

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1000,F2,iso200]

 

そんな私に、しっかりと注意してくださった方がいらっしゃいました。

「ゆずる時は絶対に山側に身を寄せてください」

私個人的には、川側の道を譲るなんて優しくないなぁ…なんて思っていたんですが、正しい知識を学ばせていただきました。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/1000,F5.6,iso800]

 

10:26

そして「大ヘツリ」まで戻ってきました。

相変わらず不気味なクラックが走っています。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/1000,F5.6,iso800]

 

やめておけばよいものを、いちいちクラックを覗き込んで、

「うわー。向こう側が見える」「何で落ちないの??」「自分が渡っているときに限って」

なんて余計なことを考えてしまいます。

 

頭をブンブンと振って、一気に通過しました。

この冬のうちに、人知れず崩落することを強く望みます。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/1250,F5.6,iso800]

 

難所を通過し、眼下の黒部川へと視線を落とします。

対岸に丸太が転がっているのが見えました。

恐らくは、「大ヘツリ」の迂回路を落石が直撃した際に、破壊された梯子の一部分が吹き飛ばされたんでしょう。

これすなわち、「山が生きている」とこだそうです。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/1250,F5.6,iso800]

 

10:27

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/1250,F5.6,iso800]

 

10:28

「大ヘツリ」を振り返ります。

後続の方がどのようにしてここを通過するのか。

私はこの日だけでここを2回も通過することのできた希少な人間だったんでしょう。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/2000,F2,iso200]

 

10:31

振り返ります。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/1250,F5.6,iso800]

 

10:31

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/1250,F5.6,iso800]

 

10:32

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/1250,F5.6,iso800]

 

10:33

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/1250,F5.6,iso800]

 

10:35

振り返ります。

ずいぶんと道幅にも余裕が出てきました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1000,F2,iso200]

 

10:38

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/1000,F5.6,iso800]

 

10:39

振り返ります!

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

10:40

またすれ違いです。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

向って左側の方が、対岸の方の忠告を無視してどんどん崖っぷちの際へ近づきます。

「危ないって」「やめなって」

笑いながらではありますが、対岸の方が声をかけていました。

 

私も待機しながら「やめなさい」と思っていました。

…というか、こちらは待機しているんだから、「さっさと行けよ」的な…。

疲労が蓄積し、ただでさえ心の狭い人間がさらに心を狭くしていました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1000,F2,iso200]

 

そういえば、植生に気を向ける余裕なぞまったくありませんでしたね。

そういえば、青い綺麗な花があちこちに咲いていました。

崖の縁からこちらを見つめているような花もたくさんありましたが、こちらから見つめてあげるような余裕がありませんでした。

 

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[α7iii,FE 70-200mm F2.8 GM OSS,1/640,F2.8,iso200]

 

振り返って「大ヘツリ」です。

ちょっとした渋滞を起こしていました。

 

よく見たら、それこそ数珠つなぎの状態で通過している状況でした。

あんな場所、大勢で通過したいとは到底思えないような気がしていましたが、やっぱり「皆で渡れば怖くない」んでしょうか。

見ている方がヒヤヒヤしました。

 

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[α7iii,FE 70-200mm F2.8 GM OSS,1/640,F5,iso640]

 

10:53

 

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[α7iii,FE 70-200mm F2.8 GM OSS,1/640,F2.8,iso640]

 

10:56

 

7S201767.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/800,F5.6,iso800]

 

10:57

 

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[α7iii,FE 70-200mm F2.8 GM OSS,1/2000,F2.8,iso640]

 

11:09

新越沢合流点近くまで戻ってきました。

 

7M301809.jpg

[α7iii,FE 70-200mm F2.8 GM OSS,1/1000,F2.8,iso640]

 

11:22

この滝を正面に望む場所に陣取り、小休憩です。

ここまで来ると、残る行程にさほど際どいような場面はないことは分かっていました。

しかし、この頃になって疲労の度合いが目に見えて濃くなってきました。

 

この日は比較的気温も高かったようで、20℃ほどありました。

ペットボトルの水も底を尽きかけていたところで、すぐ近くを落ちる滝の水を汲み上げました。

トライアスロン時に使用したエネルギーチャージ用のゼリーなんかも投入してみたんですが、あまり効果は得られませんでした。

 

この先に控えている巨岩隊や、細かなアップダウンの続く行程が思いやられました。

 

 

 

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「下ノ廊下 2019」 VII

2019.11.09 Saturday

 

さて、下ノ廊下です。

緊張の「大ヘツリ」を通過してきました。

 

7S201710.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

9:15

なおも下流へと続く絶壁沿いの歩道です。

ここで1本の沢を渡ります。

 

7S201712.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

9:16

黒部別山谷出合(Kurobebessantan Deai)です。

私が立っているところが歩道です。(当然です)

で、写真の左下にロープが垂れています。

ここを降ります。

 

先を行く「彼」が川を渡っていますが、その向こう側 --- 写真の右上 --- にもロープが垂れています。

ここを登ります。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/1000,F5.6,iso800]

 

出合に立ってみます。

こちらが別山沢の上流方面です。

 

7M301750.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/800,F2,iso200]

 

私はここで小休憩です。

後続の3人のパーティーがロープを登り、絶壁沿いの歩道をゆっくりと進んでいく姿を見上げます。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/1000,F5.6,iso800]

 

別山沢を背にしてみます。

先ほどまでは写真に向かって右上にある歩道を進んでみました。

これから進む歩道は写真に向かって左上になります。

 

 

7S201716.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/2000,F5.6,iso800]

 

9:25

さて、と。

私も小休憩を終えて先へ進むことにします。

ここでも底をつきかけた水を補充します。

沢を渡り、黒部川の上流方面を望みます。

 

こちらの出合は雪の多いシーズンですと、雪渓を渡ることもあるようです。

また、今年については台風で増水した際、ここで流れに巻き込まれて身動きが取れなくなってしまった方もいらっしゃったようです。

そういう意味では、この日はとてもコンディションに恵まれたと思います。

 

7S201718.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

9:29

歩道は険しさを増しています。

しかし、これこをが私が体感したかった風景でもあります。

ようやく、実感を伴った「喜び」を感じるような余裕が生まれてきました。

 

一方で、時計を見て、地図を確認して、もはや「十字峡」までの到着は不可能と判断せざるを得なくなっていたことも確かでした。

ペースとしては悪くはなかったと思うんですが、そもそもの行程に無理があったんだろうなと。

これは当初からそのように感じていたことでもありますから、さほど驚きはありませんでした。

 

7S201720.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

9:31

歩道を振り返ります。

川の青さが際立っています。

 

7M301756.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1000,F2,iso200]

 

9:31

ちょっと失敗したな…というか、反省しなければならないことがありました。

ここまでは、確かに「十字峡まで行くんだ」という強い気持ちがありました。

しかし、残り時間的に「不可能」と分かりきってしまったところで、やはり気持ちが抜けてしまった部分がありました。

実際、別山沢を渡ってロープを登ろうとしたところで、「ここで引き返すのも1つかな…」という考えが頭に浮かんでしまいました。

同時に、体から力が抜けることも強く感じました。

 

なので、別山沢を過ぎて以降、ちょっとだけ集中しきれない感じでいました。

今考えれば、非常に中途半端な状態で、よろしくなかったな…と。

「とにかく10時までは進む」なり「到着は不可能だから、ここで引き返す」なり、はっきりと決めて臨むべきでした。

 

7S201721.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/400,F5.6,iso800]

 

9:32

相変わらず、高度感はさほど感じませんでしたが、歩道の状態の"険しさ"が増した感じでした。

この辺で、初めての「すれ違い」も経験しました。

阿曽原温泉小屋から黒部ダムを目指す方とのすれ違いです。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1000,F2,iso200]

 

9:36

 

7M301758.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1000,F2,iso200]

 

9:36

 

7M301761.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1000,F2,iso200]

 

9:39

黒部ダムを目指す方々の姿がポツポツと。

上流を目指す方々の中では"先頭集団"の部類かと思います。

私としてもどこでUターンしようかと考え始めた頃で、大人数のパーティーでもあれば、その後続につく形でUターンしたいと考えていました。

 

7S201722.jpg

[α7iii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/640,F5.6,iso800]

 

9:41

どこまでも魅力的な歩道が続きます。

できたら、このまま阿曽原温泉小屋へ向けて進み続けたいところでした。

まぁ、今回は「あくまで下見」という程度に自らを納得させます。

 

7M301765.jpg

[α7iii,FE 70-200mm F2.8 GM OSS,1/500,F2.8,iso200]

 

9:50

どこか区切りになりそうな場所でUターンしようと思っていたんですが、そんなことを言っていたらキリがないもんですから。

ここいらでUターンすることにしました。

最後に望遠レンズで行く先を望みます。

 

7M301768.jpg

[α7iii,FE 70-200mm F2.8 GM OSS,1/500,F2.8,iso200]

 

せめて「白竜峡」までは足を踏み入れたかったですし、目前に迫っていたと思います。

これだけの"絶景"を前に撤退することは非常に残念ですが、ここは「えぃっ」とUターンです。

 

7S201725.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/800,F5.6,iso800]

 

9:55

ここからは"帰路"です。

しかし、元来た道を"戻る"という意識はありませんでした。

これまでとは逆に今度は左側に黒部川を見る形になりますし、これまでは若干の下りルートだったものが、今度は上りルートに変わります。

引き続き、初めて足を踏み入れたルートを進む面持ちで足を進めます。

 

 

 

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「下ノ廊下 2019」 VI

2019.11.08 Friday

 

さて、下ノ廊下です。

そして「大ヘツリ」です。

 

7S201703.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

写真手前の梯子の上段より先の部分が落石によって破壊されたんだそうです。

写真の先には、"クラックのある歩道"を渡ろうとしている「彼」がいます。

 

7M301745.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/800,F2,iso200]

 

そして「彼」が無事に通過しました。

上の2枚の写真の間には、非常に緊張を強いられる時間がありました。

 

"クラックのある歩道"に「彼」が"取り付き"ました。

その歩道は、これまでの歩道とは少しだけ違って見えました。

この箇所についても他と同じように"伴線"がありましたが、この箇所は"伴線"に依存しなければならない箇所のようでした。

崩落の危険性の有無とは別に、この箇所については"伴線"に依存しないと円滑に通り過ぎることはできないな…と感じた場所でした。

もともとの歩道そのものが危険な香りのする歩道だったんじゃないかと思います。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

「彼」が"クラックのある歩道"を通過し、「大ヘツリ」の終端の梯子を超えようとしていました。

私としても、これからここを通過するにあたり、まじまじと歩道周辺の岩盤に見入ってしまいました。

確かにクラックが多数走っていますが、歩道全体が既に岸壁から剥離しかけており、一気にガサッと崩落しそうな感じでした。

 

7S201705.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

写真中央から左半分がこれから踏み入れようとしている岩壁です。

写真からはお分かりいただけないかもしれませんが、写真左半分の岩壁の、中央寄りの約1/2の箇所が"クラックのある歩道"です。

"伴線"の下のあたりで上部の岩壁と剥離しているのが分かるかと思います。

 

写真はありませんが、私の先を行く「彼」がここを通過する間、私はその姿を固唾を呑んで見つめていました。

「彼」がこちらを見て、サインを送ってきました。

これから渡ろうかという"クラックのある歩道"を指差し、「ここを通過することでOKだよね??」という風にジェスチャーを送ってきました。

私もそれに何とか応えようと思い、頭上(=大ヘツリ)を指差し、次いで両手を胸の前で大きな×印に変えました。

「彼」はそれを見て「OK」という風に片手をあげました。

次いで、"クラックのある歩道"を渡り始めました。

 

緊張の時間でした。

阿曽原温泉小屋の「登山情報」においても、「高巻き桟道は使えない」「元のクラックの入った歩道を1人ずつ歩く事に成る」と指摘されていた場所です。

目の前の「彼」が無事に通過できて何よりでした。

 

で、私の番です。

既に「彼」が通過した姿を目撃している訳ですから、私も通過できないことはないだろう…と。

しかし、同時に「私の方が体重あるだろうしな…」とか「ここで人生終わるのかな…」とか、そんな考えが脳裏をよぎりました。

 

「えぃっ」と足を踏み出しました。

"伴線"を握る手にこれまで以上に力が入りました。

あれこれ考えるのはやめて「崩落は無い」と決め込むことにしました。

恐怖心はありませんでした。

しかし、体全体がふわふわしたような感覚でした。

通過中、再び「今、ここで岩盤ごと落ちたら…」なんてことが脳裏を過りました。

一方で「焦るな。焦るな」と、冷静に足を運ぶ自分がいることも認識していました。

 

7S201706.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F8,iso800]

 

無事に私も通過しました。

通過した先の歩道に走っていたクラックは幅が30cmもありそうでした。

クラックを覗くと向こう側に川が見えます。

むしろ落ちないことが不思議なくらいの状態に見えました。

写真右上の"伴線"が岩盤を支えているようにすら見えました。

 

「さて」と一息つき、再び歩道を歩き始めます。

少しだけホッとしていました。

しかし、次の瞬間そんな安堵感は無くなりました。

この日の私の行程は"往復"です。

 

「あとでもう1度ここを通らなきゃならんのか…」

 

 

 

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「下ノ廊下 2019」 V

2019.11.07 Thursday

 

さて、下ノ廊下です。

 

7S201659.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/320,F5.6,iso1250]

 

8:42

いよいよ切り立った岩壁沿いの歩道に足を踏み入れました。

眼下の黒部川までは15〜20mといったところでしょうか。

 

7S201662.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/320,F5.6,iso1250]

 

8:43

ちなみに、このあたりの"伴線"はすべて針金です。

直径3mmくらいの安心感のある針金です。

ザイルやワイヤーが"伴線"だった箇所が続いたので、一時は左手だけ指先まで覆うグローブに替えていたんですが、

ここからは再び、指先の出たグローブに戻しました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso200]

 

8:43

 

7S201664.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/320,F5.6,iso640]

 

8:45

 

7S201665.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/320,F5.6,iso640]

 

8:46

超広角レンズで撮影しているので、写真はずいぶんと高度感が均されて写っています。

とはいえ、私自身もあまり高さを感じないという不思議な感覚に陥っていました。

 

7S201667.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/320,F5.6,iso640]

 

8:48

振り返ってみます。

歩道そのものも決して平坦とは限りません。

かといって、極端に慎重になりすぎる必要はないと思いました。

"伴線"に手を這わせることでバランスは保たれます。

極端ではなく、適度な緊張感と慎重さを保つことが大事なのかななんて思いながら歩いていました。

 

7S201669.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/320,F5.6,iso640]

 

8:49

話しを戻しますが、不思議な感覚に陥っていました。

歩道から見下ろす黒部川までの高度感についてですが、私は「見覚えがあるな」とずっと思っていました。

一方で「そんなハズはない」とは思いながら、どうしても見覚えがある気がしてなりませんでした。

 

確かに、頻繁ではないにしろ、尖閣湾の断崖絶壁に立ったり、道なき道を行って断崖絶壁から身を乗り出して滝の撮影をしたこともあります。

「それにしても…」

不思議な感覚はずっと付きまとっていました。

しかし、これはむしろ、歓迎すべき感覚でもありました。

 

7M301720.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/800,F2,iso200]

 

実際問題として、私にはここへ至るまでずっと苛まれていた不安事項がありました。

それは「足がすくんで動けなくなったらどうしよう」という不安でした。

もしそんなことになったら、何も恥じることもなく「引き返せばいい」とも考えていましたが…。

 

こんな不思議な感覚も手伝って、自分でも驚くほど"普段通り"に足を運ぶことが出来ていたと思います。

 

7S201671.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/320,F5.6,iso640]

 

8:49

木道が続き、萌え萌えポイントが続きます。

繰り返しになりますが、安定感が抜群です。

本当に安心しきって渡ることが出来ます。

よく見ると、支柱と岩壁の接地点も、岩壁に打ち込まれた金具にガッチリと固定されています。

ガタツキひとつない訳です。

 

しかし、これを設置する苦労たるやいかほどのものかと思うと、なかなか想像がつきません。

だって、そもそも"歩道"が無い場所で、人が支柱と岩壁の接地点まで降りて手作業で行っているんですよね??

その作業風景を想像したら、上の写真で言えば、支柱と岩壁の接地点に人がぶら下がっているような絵が思い浮かぶ訳ですよ。

「一体どうやって??」

これは本当にもの凄いことなんだと思います。

 

7S201672.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/320,F5.6,iso640]

 

8:50

私も思わず気合が入りすぎてしまい、この木道に足をかけると同時に頭上に覆いかぶさるような岩壁に頭を打ち付けてしまいました。

ヘルメットを着用していますので痛い訳ではないんですが、結構な衝撃だったもんですから、思わず「痛っ」と声に出してしまいました。

どうしても目線が下へ向きがちになりますので、頭上への注意が疎かになってしまっていました。

こんな場所に限らず、樹木に頭を打ち付けることもありました。

 

合計5度ほどガツンとやりましたが、ヘルメットの着用は必須と思います。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/320,F5.6,iso640]

 

雪渓が現れました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1250,F2,iso200]

 

7M301723.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1250,F2,iso200]

 

8:55

 

7M301725.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1250,F2,iso200]

 

8:55

振り返ってみます。

後続のパーティー --- 最初に先行していただいた3人組 --- の姿が見えます。

 

7S201675.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/320,F5.6,iso800]

 

8:56

岩壁をくり抜いた「日電歩道」が続きます。

先を行くのは、内蔵助出合から"先導"してもらっている「彼」です。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/400,F5.6,iso800]

 

この「彼」ですが、静かに、安定感のある歩みで、たまに立ち止まって丁寧に写真を撮っていました。

何故か、その一挙手一投足に感銘を受けてしまいました。

何事も"丁寧"でした。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/400,F5.6,iso800]

 

8:58

 

7M301730.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1250,F2,iso200]

 

8:59

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/400,F5.6,iso800]

 

9:00

振り返ります。

後続のパーティーは、いちばん年配と思しき女性が少し先を行くようになっていました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1250,F2,iso200]

 

9:02

こちら、私の先を行く「彼」です。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/400,F5.6,iso800]

 

9:02

 

7M301737.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/800,F2,iso200]

 

9:04

何となくですが、誰かがすぐ先を行ってくれるというのはとても心強いですね。

何となくですが、連続して続く木道を難なく超えることが出来たのも先を行く「彼」が渡る姿を見ていたからなのかも知れません。

(もちろん、木道そのものの強固さが与えてくれる安心感もありますが)

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

ちなみに、"伴線"は私の身長(183cm)で、手を真っ直ぐに降ろしたより少しだけ低い位置にあります。

なので、私の場合は少しだけ"伴線"を持ち上げて歩くような形になります。

これは一度掴んでしまえば問題や不自由さは感じません。

場所にもよりますが、"伴線"にすべてを依存してしまうような箇所はほとんどありませんでした。

 

7S201694.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

9:06

 

7M301741.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/800,F2,iso200]

 

9:07

振り返ります。

後続のパーティーの先頭を行く女性です。

ストックを右手に持っていらっしゃるようですが、"伴線"に触れる以外は両手は自由にしておきたいですね。

 

7S201696.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

9:08

ダイナミックな景色が続きます。

川には大きな白い石が2つありました。

2つとも真ん中から割れていましたが、岩壁の上から落下してきたんでしょうか。

見渡してみても、こんな白い岩が落ちてきそうな白い岩壁は見つけられませんでした。

 

7S201699.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

9:09

先を行く「彼」の前方には「大ヘツリ」が見えてきました。

 

7M301743.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/800,F2,iso200]

 

9:10

 

7S201700.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

「大ヘツリ」の姿を捉えたところから、これまで以上に"静かな緊張感"が私の中に走っていました。

 

前述しましたが、ひょっとしたら足がすくんで歩けなくなるような場合があるんじゃないかと不安に思っていました。

そしてその不安は、この「大ヘツリ」に大いに関係していました。

 

絶壁の上にさらに聳える垂直の梯子…。

ビビりな私が本当にそんな場所を通り抜けることが出来るのか…。

そんな場所に差し掛かろうとしていました。

 

一方、それとは別の不安がありました。

それは「崩落の危険性のある歩道」とはどの程度崩落の危険性があるのかということでした。

昨日のうちに、ロッジのご主人からも阿曽原温泉小屋の「登山情報」においても、安全の保障はないことを勧告されていました。

 

「さぁどうする」

目の前に迫る「大ヘツリ」を控え、ひとつの決断を迫られていました。

 

 

 

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「下ノ廊下 2019」 IV

2019.11.04 Monday

 

さて、下ノ廊下です。

 

7S201634.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/80,F5.6,iso400]

 

7:20

内蔵助出合(Kuranosuke Deai)です。

「『内』は何故発音されないんだろう…」

そんなロクでもないことを考えていました…。

 

さて、ここで私を追い抜いて行った1人の男性がいらっしゃいました。

彼も単独行動のようでした。

多分、前日のロッジでお風呂に入った時にお隣にいらっしゃった方かなと思うんですが、30代くらいの方でした。

 

朝食を採り終え、ザックを担いで「さて」と思ったところで、彼が目の前を横切って行きました。

目の前に架かる橋を渡り終えたところが梯子となっています。

彼はそこまで歩くとくるりと背を向け、梯子に向き合う体制になって丁寧に梯子を下りて行きました。

梯子といったってそんな長い梯子ではありません。

せいぜい4〜5段の梯子です。

きっと、私であれば前向きのまま階段を下りるように降りると思います。

 

彼のこの丁寧な所作に非常に感銘を受けました。

黒部ダムから私に先行していた3名は、既にずっと先へ進んでいます。

ここからは、彼を"先導"に歩道を行くこととしました。

 

7S201635.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/80,F5.6,iso400]

 

7:21

私も彼に習って、橋の終点の梯子は丁寧に梯子に向き合って降りてみました。

何事も基本、基本。そして、基本ですね。

この姿勢を大切にすることにします。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso500]

 

7:23

さて、一時は絶壁になろうかと思われた歩道ですが、ここからはまた --- 言い方は悪いですが --- 地味な歩道になります。

さらに、細かなアップダウンが多く、着実に体力が奪われることを実感させられる場所でした。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/80,F5.6,iso400]

 

7:30

 

河原に非常に近いところを歩いたりもします。

こんな巨岩がゴロゴロしている場所です。

要所要所にカラースプレー(赤)で道標が示してあります。

道標とは、主に「×」や「⇔」です。

歩いていれば、だいたいは進むべき方向へと足は向きますが、たまに見失ってしまうときに役立つのがこの道標でした。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/80,F5.6,iso400]

 

7:31

それにしても、川が青いです。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso500]

 

7:31

嘘みたいに青いです。

「何でこんなに青いんだろう??」って思うくらい青いです。

頭から湯気が出て、メガネが曇るくらいに汗をかいていました。

正直「飛び込みたい」と思いました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso500]

 

7:36

対岸にはいく筋もの滝が流れていました。

 

7S201640.jpg

[α7iii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/125,F5.6,iso400]

 

7:44

巨岩帯を抜けるとガレ場です。

踏み固められて"歩道"になっていますが、頭上を見ると崖崩れを起こしたであろう痕跡がたくさん見えます。

黒部 --- に限らずですが --- は今も常に"生きている"訳ですから、この"歩道"もどんどん姿形を変えていくんじゃないかと思います。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/125,F5.6,iso400]

 

7:48

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/6,F11,iso100]

 

8:02

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/400,F5.6,iso1250]

 

8:04

こちらも対岸の滝です。

この滝は見ていてすごいなと思いました。

下から見上げていくと、「一体何段あるの??」という感じでした。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/400,F5.6,iso1250]

 

8:27

再び、資材の格納場所です。

佐渡にもたくさんありますが、刈り取った稲を天日干しするためのハゼ木を格納するための瓦付きの長細い小屋があります。

これを思い出しました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso200]

 

8:29

それにしても、この区間の先の見えなさには辟易としました。

そして、繰り返しになりますが、細かなアップダウンが多く非常に消耗させられました。

 

7S201651.jpg

[α7iii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/400,F5.6,iso1250]

 

8:33

新越沢合流点というところに来たらしいです。

気がつけば、黒部ダムから約7kmも歩いてきたらしいです。

 

これは今となってはですが、こうして地図上で確認するとこの場所は黒部ダムと十字峡の中間地点に近いようですね。

私の決めた制限時間からすれば、この場所には8時には到着していなければならなかったようです。

朝食休憩の20分と、出発直後にコンタクトレンズの不調のために費やした時間10分がなければ…。

今となっては…です。

何なら、写真なんか撮らないで歩き続ければもっと短縮できたかもしれません…。

 

7S201652.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/400,F5.6,iso1250]

 

8:35

振り返ると、ここにも滝が見えました。

見事な直瀑です。

いろいろな方々の、下ノ廊下を紹介するサイト等には必ず出てくる滝です。

このスケール感で見ているため、さほど大きな滝には見えません。

しかし、実際に間近で見てみたら相当な迫力があると思います。

 

30mの直瀑です。(…と思います)

この一直線に落ちる姿には畏怖の念を抱きます。

 

7S201654.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/800,F5.6,iso1250]

 

8:35

さて、再び歩道が険しさを増してきました。

 

7S201655.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/800,F5.6,iso1250]

 

8:36

 

7M301714.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1250,F2,iso200]

 

8:38

 

7S201658.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/800,F5.6,iso1250]

 

8:39

振り返って、新越沢の滝です。

存在感が半端ないです。

後続の3人組のパーティーが続いています。

黒部ダムから先行していただき、内蔵助出合以降の区間で追い抜いて来ました。

 

7M301716.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1250,F2,iso200]

 

8:40

曲がり角に差し掛かりました。

高度は十分。

「まさか、熊と出くわしたりしないよね」

「いよいよか??」

期待と不安を抱えながら、この曲がり角に向かいます。

 

 

 

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「下ノ廊下 2019」 III

2019.11.03 Sunday

 

さて、下ノ廊下です。

 

7M301686.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/400,F2,iso1250]

 

6:39

「いよいよ」といった風情になってきました。(…と思いました)

 

7S201611.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/60,F5.6,iso1600]

 

6:42

まだまだ歩道は険しいという訳ではありませんが、風景のスケールが増してきました。

 

7S201612.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/60,F5.6,iso1600]

 

6:44

前のパーティーの方々が色々と記念写真的なものを撮りながら進んでいたので、こちらも歩調を合わせました。

ここへ来るひと月ほど前から欠かさず見ていた「阿曽原温泉小屋」の「登山情報」ページでも紅葉情報はあまり芳しくないように伺えましたが、

目の前に広がる紅葉は、それは見事なものでした。

 

7M301690.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/500,F2,iso1250]

 

ちなみに、このあたりの"伴線"はワイヤーでした。

ザイルの箇所であったり、針金であったりの箇所があります。

どちらかというと、バランスを取るために手を添わせる役割が強いのかなと理解しています。

当然、場所によっては、完全に"伴線"に依存するところもあります。

 

私は撮影がメインだったので、第2関節より先が露出しているグローブを着用していたんですが、ワイヤーは痛いです。

のちのち登場する針金はとても快適でした。

まぁ、これは指先まですっぽりと覆ったグローブを着用していればまったく問題はありませんが。

参考までに。

 

7M301691.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/500,F2,iso1250]

 

そしてこの木道です。

日電歩道や水平歩道では随所に登場します。

これまでは写真で見る機会しかありませんでしたが、今回はたくさんの木道を渡らせていただきました。

たいへん失礼ながら、場所によっては「本当に大丈夫か??」なんて思っておりました。

 

この木道ですが、ものすごくしっかりとしています。

本当にしっかりとしています。

ガタツキの1つもありません。

どれだけ飛び跳ねても揺すっても、ビクともしません。(実際、飛び跳ねたり揺すったりはしていませんが、そのくらい強固です)

安定感抜群です。

 

初心者の私がこれだけの歩道をスイスイと歩くことができたのは、この歩道の手入れが行き届いているからです。

木道、伴線を含めてこの歩道の安定感はものすごいものがあります。

まさに「安心して歩ける歩道」です。

整備にあたってくださっている方々には、本当に感謝の思いしかありません。

この場をお借りしてお礼申し上げるところです。

 

7S201614.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/100,F5.6,iso1600]

 

6:47

先行のパーティーが滝にかかった木道を渡って行きました。

ここでも、渡ったところで「こっち向いて」「ポーズ取って」の時間がありました…。

 

7S201616.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/250,F5.6,iso1600]

 

6:51

 

7S201620.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/5,F8,iso100]

 

6:52

 

7M301692.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso1250]

 

ここを契機に、歩道はいよいよ厳しさを増すのかと思いきや、、、

 

7S201621.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/80,F5.6,iso1000]

 

6:54

歩道は高度を下げ、川沿いへと近づいていきます。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/30,F5.6,iso6400]

 

こんなところで、歩道の補修用の資材置き場を発見です。

こういった資材をここまで運び上げることも想像できないくらいの苦労を要するんじゃないでしょうか。

整備にあたっていらっしゃる方々の"職人魂"を感じずにはいられません。

 

7S201624.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/80,F5.6,iso2500]

 

6:56

「あ、ここ、いいかも」

と振り返ります。

 

7M301696.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso1250]

 

6:58

木道が現れるたび、萌え萌えしてしまいます。

この木道、大好きです。

 

7M301697.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/640,F2,iso1250]

 

6:59

対岸の紅葉が美しかったです。

佐渡の紅葉は"黄"が多いです。

こんな"紅"はなかなか見られません。

 

7M301698.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/200,F2,iso1250]

 

6:59

 

7M301699.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/320,F2,iso500]

 

7:01

歩いてきた道を振り返ります。

向って右側の白い岩壁の中ほどに今ほど歩いてきた歩道が見えますでしょうか。

対岸の"紅葉"がとても目を惹きました。

 

7S201626.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/200,F5.6,iso640]

 

7:02

この手前に登山道の分岐点なんかもありました。

「内蔵助出合(Kuranosuke Deai)」です。

黒部ダムの下流をスタートして約1時間です。

ペースとしては悪くはありません。(…と思います)

 

7S201628.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/200,F5.6,iso640]

 

ま、お腹も空いてきたところでお弁当の"朝食"です。

 

7S201629.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/200,F5.6,iso640]

 

シンプルですが、梅干しの塩分がとても嬉しかったですね。

コンパクトにかっちりと梱包していただいてますし、内容物から汁が漏れたりすることもない中身になっています。

私は朝食と昼食の2パックをザックに入れていましたが、かさばることもなく、安定も抜群でした。

 

7S201631.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/5,F11,iso100]

 

7:18

出発時に、黒部ダムで汲んできた「『黒部の太陽』で有名な破砕帯のおいしい『湧水』」が底をついていました。

この沢の水を装填し、ペットボトルを満タンにしました。

写真左中央やや上部に、支柱に設置されたスピーカーが見えます。

黒部ダムの観光放流期間中に放流を知らせるサイレンを鳴らすんだろうなと思いました。

この景色の中にはあまりに不釣り合いでしたが、こんなところで1人ポツンと食事を採っていると些細な「人の気配」がありがたく感じます。

 

さて、ここでスマホのgooglemapを開いてうなっていました。

携帯の電波は入らない状況でしたが、googlemapはそんな場所でも使えます。

ここまでの移動時間については、「順調」そのものです。

…が、目的地である「十字峡」まではまだ1/4程度歩いたに過ぎません。

 

実は、事前に色々と情報収集する中で、黒部ダム⇔十字峡の往復についての情報は1つしか見つけることができませんでした。

まぁ、この方は少し特殊というか、キャリアがもの凄いですから…。

通常、黒部ダム⇔十字峡の往復という行程を選択する方はいらっしゃらないようですね。

黒部ダムと十字峡を往復するなら、黒部ダムから阿曽原温泉小屋まで突っ切った方が距離はぜんぜん短いです。

私はそうすることが出来なかったために今回のような特殊な行程を選択したんですが…。

 

で、話を戻しますが、通常であれば、黒部ダムから十字峡へ至る時間帯としては、12時〜13時頃に到着することが一般的のようです。

所用時間に換算すると5〜6時間といったところかと思います。

 

私のプランは黒部ダム⇔十字峡の往復です。

しかし、ここにはもう1つの目標 --- というより、決め事 --- を設定していました。

それは「どんなことがあっても、10時になったらその場でUターンすること」です。

 

私自身「初心者」というような言葉も使わせていただきましたが、佐渡の縦走路なんかをトレッキングしたことは何度となくあります。

しかし、せいぜい1日8時間のトレッキングが過去最長の経験です。

今回は5時出発で10時にUターンするにしても、復路は全般的に上りとなるため往路以上に時間を要するであろうことは明白でした。

従って、私の経験のない「10時間以上」のトレッキングとなることもまた明白でした。

 

当たり前の感覚というものがどのようなものかは知りませんが、予約済みのロッジに到着する時間は「どんなに遅くても16時」と決めていました。

まして、この季節です。

17時を過ぎようものなら真っ暗です。

 

5時出発。

10時Uターン。

16時ロッジ着。

これが目標と併せて設定していた「制限時間」です。

 

ここまでの移動時間については、とても"順調"でした。

残す3/4を3時間で走破できるものか…。

当然、この時はそのつもりでした。

かといって「無理をする理由は1つもない」ことも重々承知でした。

 

 

 

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「下ノ廊下 2019」 II

2019.11.02 Saturday

 

さて、下ノ廊下です。

 

7M301650.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/50,F2,iso2000]

 

5:38

ダムの堰堤を通り抜け、殉職者慰霊碑に立ち寄りお祈りを捧げてきました。

次いで、黒部ダム駅へと向かうトンネル入り口にある「『黒部の太陽』で有名な破砕帯のおいしい『湧水』」をペットボトルに汲みました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/40,F2,iso2000]

 

ここまで来るのに約40分です。

道中でコンタクトレンズ(使い捨て)がズレてしまい、直そうとしているうちに外れてしまいました。

それを元に戻そうとしていたんですが手鏡もなく、トイレはまだ開いておらず鏡を見ることもできず…。

結局、コンタクトレンズは諦め、通常通り眼鏡を装着することとしました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/60,F2,iso2000]

 

そうこうしているうちに、後方から人の声が…。

男女3名のパーティーでした。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/100,F2,iso2000]

 

真っ暗闇が、熊が出没するかもしれない恐怖に拍車をかけていた頃です。

私としては、賑やかな先導があるに越したことはありませんでした。

スピードを緩め、後続のパーティに先行していただくことにしました。

 

ちなみに、黒部ダムが"営業時間外"の時間帯は、登山道へと続くルートは若干変則的なものになります。

通常は黒部ダム駅を経由して関電トンネルを進むんですが、この時間帯はダム駅への入り口は封鎖されています。

なので、若干「進入禁止」のゾーンに立ち入ることになります。

このあたりのことは、ロッジくろよんの共用スペースにも掲示してあります。

ロッジくろよんにお泊りの方はお見落としのないようにと思います。

 

ちなみに、上の写真の「登山者出口」の矢印へ進んだところにトイレがあります。

こちらが"最後のトイレ"です。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/100,F2,iso2000]

 

5:50

トンネルを抜けると、目の前には北アルプスの高峰が迫っています。

ほんの数分のうちにずいぶんと明るくなりました。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/40,F2.8,iso1250]

 

こちらは立山方面です。

無事に歩きぬいて、またこの景色をホッとしながら見たいと強く思いました。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/25,F2,iso3200]

 

5:55

100mほどの直線の作業道 --- 車両通行が可能なほどの道幅の砂利道 --- を3回くらいターンするとこの看板が見えます。

サイズはA4サイズ程度ですが、見落とすことはないと思います。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/25,F2,iso3200]

 

いよいよここから日電歩道へと足を踏み入れます。

とはいえ、ここは3年前に足跡をつけた場所でもあります。

そうやって自分を落ち着かせます。

 

しかし、この先の木道階段で足を滑らせて転倒しかけてしまいました。

「今はいいけど、この先でこれをやったらお終いだ」

自らに強く言い聞かせます。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/80,F2,iso500]

 

日電歩道に足を踏み入れて最初の急降下です。

一気に200mの斜面を下ります。

「帰りにここを上るのはツラいだろうな…」

この時から、既にそんなことを考えていました。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/40,F5.6,iso1600]

 

6:10

黒部ダムの下流に到着です。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/160,F2,iso1000]

 

先行のパーティーが橋を渡って行きます。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/160,F2,iso1000]

 

次いで、私も橋を渡ります。

ここまでは3年前に知っている景色です。

ここから先はいよいよ"未踏の地"です。

 

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[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/60,F2,iso2000]

 

6:15

未踏の地に足を踏み入れました。

とはいえ、しばらくは何の変哲もない"歩道"を進むだけです。

 

そういえば、3年前にこの手前まで来た時、橋を渡り切ったところに女の子が1人立っていました。

ごくごくフツーの格好をした女の子でした。

あまりに不似合いだったため、声をかけてみました。

 

「ここから先へ行くんですか?」

「はい。『十字峡』まで行きたいと思って」

「お1人ですか?」

「いえ。もう1人を待ってるんです」

 

なるほど、先ほど私はいかにも草食系といった男子を追い抜いてきました。

その方はあまりに歩みが遅く、そしてこの場には似合わなすぎるような恰好をしていました。

(かくいう私自身も、半袖Tシャツにチノパンにスニーカーという出で立ちでしたが…)

 

「そういえば、あの時の2人は十字峡まで行けたのかな」

そんなことを思い出していました。

 

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[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/40,F5.6,iso1600]

 

6:17

とにかく、しばらくは何の変哲もない"歩道"でした。

 

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「こういう時って、頭の中は何を考えたら良いのかな??」

そんなことを考えながら歩いていました。

仕事のこととか、前日の移動中のBGMとか、そんなものが色々とあれこれと頭の中に居座っていました。

 

そんな中、たまにこういった木道が姿を現す度に萌え萌えしていました。

私の中で、日電歩道や水平歩道の象徴のようになっていました。

 

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「集中しなければ」

頭の中に色々なあれこれが居座る中、そんな風にも考えていました。

これから相対するであろう、これまで見たこともない、経験したこともない行程を思うと、

今のうちから頭の中や心の内を整理しなければならないような気がしていました。

その反面、「いつもどおり」「普段通り」「何も気にすることはない」と思う部分もありました。

とにかく、そんなこんなを含めて、頭の中がゴチャゴチャガヤガヤしっ放しでした。

 

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ややもすると「退屈」しそうな道が続く中、視界が開けてきました。

絶壁の岩肌と、そこに続くこれから先の道筋が見えました。

 

「いよいよか」「やっと牙をむいたのか」

そんな風に思うとともに、確かな高揚感がありました。

と同時に、ここまで、あまりにも自分に余裕のないことにも気づきました。

 

せっかく、待ちに待ったこの日が来たんです。

憧れの下ノ廊下を歩いているんです。

もう少し、その自覚のもとに「楽しもう」と思い始めたのはこの頃でした。

 

 

 

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「下ノ廊下 2019」 I

2019.11.01 Friday

 

さて、下ノ廊下(Shimonorōka)です。

黒部ダムから下流の黒部川です。

所謂、黒部峡谷の核心部と呼ばれるところです。

 

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私がそこへ行ってみたいと思うようになったきっかけが「水平歩道(Suiheihodō)」の存在でした。

たぶん、その存在は結構以前から知っていたんだと思うんですが、TVでその存在を改めて認識したことが契機になったんだと思います。

そして、それがきっと4〜5年くらいも前のことだったんでしょう。

 

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そこで生まれた「行ってみたい」という思いが、3年前に私の足を「日電歩道(Nichidenhodō)」の袂へ運ばせたんだと思います。

もっとも、ただ漠然とした「行ってみたい」という思いが具体色を帯びたのは、今年の7月に欅平駅に足を運んだ時でした。

水平歩道へと続く登山道の入り口を確認したことで、一気に気持ちが前のめりになりました。

 

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具体的にどのようにアプローチしたら良いかを考え出したのはそれ以降です。

恥ずかしながら、下ノ廊下の歩行区間が日電歩道と水平歩道に区分されることを知ったのはつい最近のことです。

それまでは下ノ廊下=水平歩道と思っていましたから…。

 

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一般的にこの行程は2日がかりです。

黒部ダムから下流を目指すにしても、欅平駅から上流を目指すにしても、中間点より下流側にある阿曽原温泉小屋を中継するルートが一般的です。

 

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今回、私が選んだのは黒部ダムを起点として下流を目指す行程でした。

しかし、その行程は欅平駅を目指すものではなく、道中にある「十字峡(Jūjikyō)」と呼ばれる景勝地を往復するものでした。

 

陸路の移動は昔から車に限ると決めています。

しかし、欅平駅を目指すとなると、起点から終点までの車輛配送サービスを利用する必要があります。

これが結構高額です。

 

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勿論、車輛配送サービスを利用せず、電車を乗り継いで起点まで戻ることも十分可能ですが、そこは、時間に縛られることを嫌う私の性格が災いしました。

もともと「計画的」ということが苦手です。

そして、そんな高尚なことができません。

そうした背景と併せ、現実問題として私自身が「まったくの初心者」であることも踏まえ、今回は無理をせず、あくまで「試行」と考えることで

今回のような往復ルートを選択することとしました。

 

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日電歩道から水平歩道へと至る「下ノ廊下」は、歩くことに関しては特段難しいことはないと聞いていました。

ただ、その特殊性 --- 狭い道幅。転落防止柵等がない。歩道と川の最大落差は100m以上。エスケープルートは一切ない。当然、落ちたら即、死 --- から、

難易度としては「上級者向け」に位置付けられています。

この日のために、ようやくトレッキング・シューズを始め、それなりの装具を購入した私なんかがいきなり高望みはできないという意識は、

無理矢理にでも持っておく必要があると、自らに理解と認識を求めながらこの日に至ったところでした。

 

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この日 --- そして、翌日 --- の宿泊先である「ロッジくろよん」さんの夕食です。

ご飯はおひつごと、みそ汁は大鍋ごと各テーブルに置かれています。

ご飯とみそ汁と、3杯ずついただきました。

座席指定ですが、お膳の右側の札を見ればすぐに分かるようになっています。

つまり私は、この日「211号室の1名様」の宿泊客です。

もっとも、相部屋ではありましたが、このことについては予約時からお伝えいただいていたことですので驚きはしませんでした。

(とか何とか言って、チェック・イン時に何もお伝えいただかなかったもんですから、部屋のドアを開けたら、おじさんが寝ていたことには驚きました)

 

こちらのお宿につきましては、チェック・イン時に宿帳に記載し、料金を支払います。

今回の私の場合は、初日は1泊2食(夕食+翌朝食)付で10,500円。

翌日は1泊3食(昼食+夕食+翌朝食)付で11,100円でした。

時期によって変動するのかも知れませんが、翌日の朝食と昼食はお弁当にして前夜のうちに手渡ししてくれます。(各部屋に届けてくれます)

 

 

 

さて、夕食後についてです。

私が夕食を終えて19時前に部屋へ戻ると、既に相部屋のおじさんはご就寝になられていらっしゃいました。

私は翌朝5時の出発を予定していましたが、さすがに就寝するには早すぎるため、ロッジ1階の共用スペースへと足を運びました。

そこで自販機のビールでも飲みながら、備え付けの漫画でも読もうと思っていたんですが、そのスペースは"夜の社交場"にもなっているようでした。

 

いずれも5〜60代と思しき別パーティの男女6名が、ビールや缶酎ハイを呑みながらキャッキャしておりました。

もちろん、会話の内容は翌日の行程のことです。

会話を聞いたところ、一部男性を除いては「初めての下ノ廊下」という方が大半でした。

 

実は、私がここへ来たタイミングでのニュース等の報道では、「下ノ廊下」においては、「この3日間で4名が転落死」という状況でした。

10月に限れば5名が転落死しているとのことでした。

この社交場でも「こないだ転落した人、知り合いだったんですよ…」というような声が聞かれました。

初心者の私としてはそういったニュースは当然知ってはいましたが、無理矢理にでも、自分にも十分にあり得る話として理解しようとしていました。

 

そういえば、チャック・インの際にロッジのご主人が伝えてくれた情報です。

 

「十字峡へ向かう手前の"大ヘツリ"なんだけどね」

「はい」

「落石でう回路が壊されて、通れなくなったから」

「そうなんですか?じゃあ、元の歩道を通過するということですか?」

「あ、行ったことある?」

「いえ、ありません。情報として知っているだけです(笑)」

「そう(笑)」

「でも、元の歩道は通過できるんですか?」

「うん。それは、自己判断してもらうしかないよね」

「承知いたしました…」

 

その箇所については、数年前に元の歩道が落石の直撃を受けて、大きなクラックが発生してしまいました。

そのため、危険のある元の歩道を迂回する形で壮大な梯子がかけられていたんですが、今回は落石によってう回路も破壊されてしまったということです。

よって、崩壊の危険のある元の歩道を歩くことになると…。

しかし、これは安全を保障する話ではないので、あくまで自己責任によると…。

 

私がここ数ヶ月、毎日情報収集のためにお邪魔していたサイトが「阿曽原温泉小屋」です。

こちらの「登山情報」のページには、日々の下ノ廊下の歩道の整備状況等の情報が更新されています。

チェック・インを終え、部屋へ入ってから早速こちらのサイトにアクセスしてみたんですが、同情報についての記事が既にアップされていました。

私としては、「まずは、その場所まで行ってみる」ということを考えていました。

 

正直なところ、今回の「下ノ廊下」については未知数部分が多すぎたこともあり、私自身、「本当に歩くことができるのか??」という思いがありました。

ひょっとしたら、足がすくんで動けなくなり、すごすごと退散することも想定されるんだろな…と。

まして、こちらのう回路についても、これまでの情報収集の中で「本当に自分がこんなところ歩けるの??」と自問自答していました。

気分的に少しだけホッとした、、、というのは、否定はできません。

 

話しは逸れましたが、社交場においても話題がその部分に集中するようになりました。

やがて「阿曽原温泉小屋のサイトは見た??」「まだ見てない」という話になりました。

あれやこれやと、サイトさえ見れば得られる情報について、皆さんが議論していらっしゃいました。

 

恐る恐る、隣の椅子席にいらした女性に当該記事の掲載ページを表示したスマホを差し出しました。

 

「あの。すみません。色々と耳に入ったもので…。コレをどうぞ」

「あら、ありがとうごいます」

「迂回区間の距離とか、書いてあります」

「あら、迂回区間は14mですって。危ない箇所は5mですって」

 

そんな時間を過ごしていたんですが、私もビールを2本も飲んだところで酔いが回ってしまい、早々に退散することにしました。

布団に入ってからも色々と考えることが多くてすぐには寝付けませんでした。

 

熊に遭遇してしまい、何とか頑張って対処しているという夢に苦しみながら、寝たのか寝てないのかも分からず朝を迎えました。

4時30分起床予定でしたが、結果として、予定より早く目を覚ましていました。

相部屋のおじさんの行動は私より1歩2歩先を行っていました。

前の晩の社交場の方々も起きだしていらっしゃいました。

5時にロッジを出発したのは、私がいちばん早かったのかも知れません。

なぜそんなに早かったかについては、追ってお伝えしたいと思いますが、玄関を出たところで相部屋だったおじさんに会いました。

おじさんはまだ出発前のようでした。

 

「お先に行きますね」

「おぉ。もう出るかね」

「私、十字峡でUターンするので、また道中でお会いしましたら…」

「おぉ、気を付けてな」

「お互いに」

 

ロッジから黒部ダム駅までは約30分です。

まだ真っ暗な道を1人歩きました。

ここへ来て、熊鈴を持ってこなかったことがとても気がかりになっていました。

「万一、ここで熊が出没したらどうしよう」

 

一方で、そんな風に思いながらも、「そうなったら、そうなったまで」と冷静に開き直っている自分もいました。

熊のいない佐渡の山を歩く気軽さを「当たり前」と思って生きてきました。

今、こうして歩いている、いつ、どのタイミングで、これまで経験したことのない事態に巻き込まれ得るプレッシャーは相当以上です。

大袈裟かも知れませんが、「次の瞬間、自分の人生は終わるのかも」。

そんな風に思い続ける1日が始まりました。

 

 

 

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