2017/09


 

実はこのブログを開設するより以前に「佐渡の風景」というHPを作成していたことがありました。

「佐渡の名所」「佐渡の史跡」「佐渡の滝」そして「佐渡の秘境」といったカテゴリの中で写真と解説を並べていたものです。

(「佐渡の秘境」は未作成のままでした…)

そのHPからこちらのブログへのリンクも張ってあったんですが、諸事情により現在は閉鎖(休止)中となっています。

 

ずっとリニューアルを図りたいと思っていたんですが、今現在そこまで至っておりません。

というのも「佐渡の秘境」というカテゴリを作成するにあたって、どうしても辿り着く必要のある場所があり、そこへ辿り着けないでいました。

 

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【α7SII,LA-EA4,Vario Sonnar T*16-35mm F2.8 ZA SSM,1/50,F11,iso100】

 

午前8時の関(Seki)です。

朝いちばんで車を飛ばし、佐渡の最北端に近いところまでやって来ていました。

背後に見えるむき出しの岩壁 --- 「鏡岩(Kagami-iwa)」 --- の右下に見えるのは、私の心の拠り所であります「国民宿舎 海府荘」です。

 

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【α99,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1000,F2,iso100】

 

さて、この日の目的は、冒頭で述べた”未踏の地”を目指すことにほかなりません。

 

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【α99,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1600,F2,iso100】

 

そんな大一番をこの方に委ねることについては、不安を禁じ得ませんでしたが…。

かつて「七ツ滝アタック第1段」では遭難騒ぎを起こし、「七ツ滝アタック第2段」では極度の2日酔いのため何度も水没した男です。

健康診断の前夜、「前日20時以降は口にモノを入れないでください」という注意を忠実に守り、前日20時までに居酒屋で泥酔する男です。

フツーにしていればカッコいいのに…SMTAさんです。

 

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【α7SII,LA-EA4,Vario Sonnar T*16-35mm F2.8 ZA SSM,1/160,F11,iso200】

 

数年前から構想はあったんですが、ようやくこの日実行に移すことができました。

「快晴&無風&ベタ凪&2人のスケジュールが合う&SMTAさんが2日酔いでない」というハードルがこんなに高いとは思いもしませんでした。

とにかく、やっとのことで関漁港を出港するに漕ぎつけました。

 

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【α7SII,LA-EA4,Vario Sonnar T*16-35mm F2.8 ZA SSM,1/160,F11,iso200】

 

関岬(Seki-zaki)を見上げながら、大海への船出です。

 

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【α99,70-300mm F4.5-5.6 G SSM,1/500,F5.6,iso100】

 

目指す --- 目的地の少し手前にある --- 大野亀(ōno-game)は遥か彼方です。

 

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【α99,70-300mm F4.5-5.6 G SSM,1/500,F5.6,iso100】

 

定員6人の小さなボートです。

体感速度は相当なものと思いましたが、実際の移動速度と言えば30km/hくらいだったでしょうか…。

出港から約10分後です。

五十浦(Ikaura)〜岩谷口(Iwayaguchi)の沖合に差し掛かかりました。

写真に向かって左端にV字型の谷が見えますが、その奥の奥に鎮座しているのが、落差佐渡一を誇る「七ツ滝(Nanatsuga-taki Fall)」です。

 

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【α99,70-300mm F4.5-5.6 G SSM,1/1250,F8,iso200】

 

「跳坂(Hane-zaka)」に差し掛かりました。

朝陽に照らされた海面が眩しすぎるほどでした。

 

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【α99,70-300mm F4.5-5.6 G SSM,1/800,F8,iso200】

 

「海府大橋(Kaifu ōhashi)」と「大ザレ滝(Ōzare-taki Fall)」が見えてきました。

浅瀬の岩礁地帯を避けるため、沖合を遠回りするように進んでいました。

約100mの海岸段丘の絶壁を前に、大ザレ滝が可愛らしく映ります。

 

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【α99,70-300mm F4.5-5.6 G SSM,1/400,F8,iso200】

 

大野亀が少しずつ近く、そして大きくなってきました。

手前には、進入を拒むようにいくつもの岩が囲っていました。

 

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【α99,70-300mm F4.5-5.6 G SSM,1/500,F7.1,iso200】

 

大ザレ滝を通過です。

滝の落ち口より右上に亀裂が走っているように見えます。

実はここにも1本の滝が落ちています。(橋の上から見ることができます)

両方を合わせた落差は約60mくらいになるでしょうか。

上段の滝も合わせた絵を拝めるかと思っていたんですが、ギリギリで見えない感じでした。

 

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【α7SII,LA-EA4,Vario Sonnar T*16-35mm F2.8 ZA SSM,1/640,F11,iso200】

 

フツーにしていればカッコいい男のSMTAさんです。

漁港を出たあたりはそれこそ”ベタ凪”だったんですが、ここへ来て波が高くなりつつありました。

 

「結構ジャブジャブしとりますね」

なるほど、ボートを走らせていると、たまにお尻が浮いてしまうくらいの縦揺れがありました。

たぶん、フツーの方であれば船酔いでどうにもならなくなるんじゃないかと思います…。

 

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【α99,70-300mm F4.5-5.6 G SSM,1/500,F8,iso200】

 

ウミウが岩場を陣取っています。

背後に見える海岸段丘の上に「車田植え(Kuruma-daue)」で有名な田んぼの1つがあるはずです。

北鵜島(Kita-Ushima)に差し掛かろうという頃です。

 

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【α99,70-300mm F4.5-5.6 G SSM,1/400,F8,iso200】

 

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【α99,70-300mm F4.5-5.6 G SSM,1/400,F8,iso200】

 

真更川(Masaragawa)あたりの岩礁地帯を遠巻きしてきました。

ここから大野亀までは遮るものは無いように見えました。

いよいよ”目前”といってよいくらいの距離になってきました。

 

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【α99,70-300mm F4.5-5.6 G SSM,1/400,F8,iso200】

 

北鵜島を通過しようとしています。

写真左端に写っているのが、有名な「鳥掛岩(Torikake-iwa)」です。

 

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【α99,70-300mm F4.5-5.6 G SSM,1/500,F8,iso200】

 

大野亀に続く象牙のような岩が迫ってきました。

その背後には二ツ亀(Futatsu-game)です。

できれば、あの間をくぐり抜けたいところだったんですが…。

 

【α99,70-300mm F4.5-5.6 G SSM,1/500,F8,iso100】

 

「今日はこのあたりまでにしませんか??」

SMTAさんの提案でした。

平気で遭難騒ぎを起こす男の割に、まっとうな判断と思いました。

きっと私1人だったら、ずんずん先へ進んでしまったことでしょう。

けれど、ここへ来て海面は白波が立つほどになっていました。(この一帯だけかも知れませんでしたが)

 

「ちょっと、風が出てきたんですよね」

私には感じ得なかった微妙な空気の変化を、さすが --- いつの間にやら --- 海男になったSMTAさんが感じていました。

ようやく目的地が視界に入って来たところではあったんですが、このUターンに異論はありませんでした。

無事に帰ってこその”冒険”ですから。

 

 

 

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