2018/07


 

所謂"南線"の新穂大野のあたりから清水寺へと向かう道中、進行方向に向かって右側に丘の上に何やら建造物が見えます。

ずっと気になってはいたんですが、こういうところをそのまま放置しているといつまで経っても疑問は解決しません。

…ということで、今日は何が何でもこの場所へ立つんだという強い意志を持って車を向かわせました。

 

DSC04676.jpg

【α99,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1000,F2,iso100】

 

林道・無常堂線という、なんとなく残念そうな林道を進んでみました。

 

DSC04680.jpg

【α99,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/500,F2,iso100】

 

目的地へ辿り着こうと思ったら、この林道はもっと右側へ向かってもらう必要があったんですが、道は違う方向へと伸びているようでした。

途中、あまりにも悪そうな大きなキノコが生えていたもんですから、思わず車を停めて見入ってしまいました。

「あら、これは珍種ね」

なんて、品の無い会話を交わしながら…。

 

DSC04682.jpg

【α99,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/3200,F2,iso100】

 

結論からしますと、広域農道・佐渡線の栗野江付近に入口があります。

そこから階段を10分ほど歩くと、ようやく目的地の小高い丘に辿り着きました。

 

DSC07390.jpg

【α7SII,LA-EA4,Vario Sonnar T*16-35mm F2.8 ZA SSM,1/100,F11,iso100】

 

非常に爽快にして、ナイスビューが広がっていました。

この小高い丘は「城が平(Jō-ga-taira)」と言うんだそうです。

 

DSC04686.jpg

【α99,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/3200,F2,iso100】

 

標高は約150mです。

 

DSC04688.jpg

【α99,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/3200,F2,iso100】

 

あまり高すぎず、かといって低すぎず…。

まさに"里山"といった感じです。

大佐渡スカイラインほどに佐渡全体を俯瞰できるという訳ではありませんが、適度な距離感です。

今日は若干霞みがかっていましたが、クリアに晴れた日や夕暮れの町に灯りが灯る頃に来たら、また良いのかも知れません。

 

DSC07392.jpg

【α7SII,LA-EA4,Vario Sonnar T*16-35mm F2.8 ZA SSM,1/100,F11,iso100】

 

DSC04692.jpg

【α99,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/800,F2,iso100】

 

展望スポットの背後には地蔵尊があります。

この場所は「栗野江城跡」。そして「佐度一国義民殿」でもあります。

 

DSC07394.jpg

【α7SII,LA-EA4,Vario Sonnar T*16-35mm F2.8 ZA SSM,1/100,F11,iso100】

 

こちらが義民殿の本殿です。

麓から見えていた建築物はこれだったんですね。

 

佐度が幕府の直轄領だった頃、年貢の増米を阻止せんとする農民一揆に端を発した騒動は、幕府への直訴という形で増米を免れ、終息します。

しかし、主だった農民は直訴罪で死罪に処されたほか、離島への流罪であったりと諸々の刑に処せられました。

そんな人々を島民は「義民」として崇め、この場に祀って来たんだそうです。

 

戦後、政教分離政策が進み、この義民殿は行政の枠外に置かれることとなり、同時に荒廃が進みました。

当時の本殿は老朽化と荒廃により半倒壊状態となっていましたが、地元を中心に組織された「佐渡一国義民殿再建実行委員会」の尽力により

平成25年12月に現在の姿を取り戻したんだそうです。

 

季節柄、佐渡のあちこちは伸びきった雑草に覆われている場所が目につきます。

そんな中にあってこの場所はキレイに草が刈られ、人の手が入っていることを伺わせてくれました。

「いつか」とばかり思うのでなく、「えぃっ」と足を踏み入れてみることの重要さを感じ入った「城の平」でした。

 

 

 

JUGEMテーマ:SONY

JUGEMテーマ:名所

JUGEMテーマ:ひとりごと

JUGEMテーマ:つぶやき。

JUGEMテーマ:カメラ

JUGEMテーマ:地域/ローカル