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「下ノ廊下 2019」 VI

2019.11.08 Friday

 

さて、下ノ廊下です。

そして「大ヘツリ」です。

 

7S201703.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

写真手前の梯子の上段より先の部分が落石によって破壊されたんだそうです。

写真の先には、"クラックのある歩道"を渡ろうとしている「彼」がいます。

 

7M301745.jpg

[α7iii,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/800,F2,iso200]

 

そして「彼」が無事に通過しました。

上の2枚の写真の間には、非常に緊張を強いられる時間がありました。

 

"クラックのある歩道"に「彼」が"取り付き"ました。

その歩道は、これまでの歩道とは少しだけ違って見えました。

この箇所についても他と同じように"伴線"がありましたが、この箇所は"伴線"に依存しなければならない箇所のようでした。

崩落の危険性の有無とは別に、この箇所については"伴線"に依存しないと円滑に通り過ぎることはできないな…と感じた場所でした。

もともとの歩道そのものが危険な香りのする歩道だったんじゃないかと思います。

 

7S201704.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

「彼」が"クラックのある歩道"を通過し、「大ヘツリ」の終端の梯子を超えようとしていました。

私としても、これからここを通過するにあたり、まじまじと歩道周辺の岩盤に見入ってしまいました。

確かにクラックが多数走っていますが、歩道全体が既に岸壁から剥離しかけており、一気にガサッと崩落しそうな感じでした。

 

7S201705.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F5.6,iso800]

 

写真中央から左半分がこれから踏み入れようとしている岩壁です。

写真からはお分かりいただけないかもしれませんが、写真左半分の岩壁の、中央寄りの約1/2の箇所が"クラックのある歩道"です。

"伴線"の下のあたりで上部の岩壁と剥離しているのが分かるかと思います。

 

写真はありませんが、私の先を行く「彼」がここを通過する間、私はその姿を固唾を呑んで見つめていました。

「彼」がこちらを見て、サインを送ってきました。

これから渡ろうかという"クラックのある歩道"を指差し、「ここを通過することでOKだよね??」という風にジェスチャーを送ってきました。

私もそれに何とか応えようと思い、頭上(=大ヘツリ)を指差し、次いで両手を胸の前で大きな×印に変えました。

「彼」はそれを見て「OK」という風に片手をあげました。

次いで、"クラックのある歩道"を渡り始めました。

 

緊張の時間でした。

阿曽原温泉小屋の「登山情報」においても、「高巻き桟道は使えない」「元のクラックの入った歩道を1人ずつ歩く事に成る」と指摘されていた場所です。

目の前の「彼」が無事に通過できて何よりでした。

 

で、私の番です。

既に「彼」が通過した姿を目撃している訳ですから、私も通過できないことはないだろう…と。

しかし、同時に「私の方が体重あるだろうしな…」とか「ここで人生終わるのかな…」とか、そんな考えが脳裏をよぎりました。

 

「えぃっ」と足を踏み出しました。

"伴線"を握る手にこれまで以上に力が入りました。

あれこれ考えるのはやめて「崩落は無い」と決め込むことにしました。

恐怖心はありませんでした。

しかし、体全体がふわふわしたような感覚でした。

通過中、再び「今、ここで岩盤ごと落ちたら…」なんてことが脳裏を過りました。

一方で「焦るな。焦るな」と、冷静に足を運ぶ自分がいることも認識していました。

 

7S201706.jpg

[α7Sii,FE 16-35mm F2.8 GM,1/500,F8,iso800]

 

無事に私も通過しました。

通過した先の歩道に走っていたクラックは幅が30cmもありそうでした。

クラックを覗くと向こう側に川が見えます。

むしろ落ちないことが不思議なくらいの状態に見えました。

写真右上の"伴線"が岩盤を支えているようにすら見えました。

 

「さて」と一息つき、再び歩道を歩き始めます。

少しだけホッとしていました。

しかし、次の瞬間そんな安堵感は無くなりました。

この日の私の行程は"往復"です。

 

「あとでもう1度ここを通らなきゃならんのか…」

 

 

 

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コメント
おはようございます。
朝から手に汗を握っています。
進むことが勇気ある行動なのか、止めて引き返すことが勇気ある行動なのか。
ご無事で何よりでした。
  • by 加平
  • 2019/11/09 7:08 AM
加平さん、こんにちは!
いつもありがとうございます(^^)

そうですね…。
ちょっとここは、色々と頭を過ったものですから、特出しの記事にいたしました。
ホント、無事に帰って来れて良かったです(^^;

実際、私は引き返すことが勇気と思っているんですが、
ここの高巻歩道の破壊の第一発見者が、元のクラックの入った歩道を歩いて渡り、
下流の温泉小屋に通報したんだそうです。
形として、「渡れる」ことを実証した方がいたということですね。

それにしても、その方。
引き返すことを選択せず、渡ることを選択したんですよね…。
私なら、迷わず引き返します(^^;
  • by 華
  • 2019/11/10 3:35 PM
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