<< March 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

金剛山の天然杉

2009.12.09 Wednesday

JUGEMテーマ:地域/ローカル

さて、金剛山を後にし、登山道入口を目指した我々一行は順調に足を進め、しだいに雨足の強くなる中を20分ほどで分岐点まで戻ってきました。




※ルート(赤い点線)は、ごく大雑把です
※分岐点の位置は正確です

あいにくの天候だったため、雪畑山の登頂は諦め、分岐点から「和木線」方面へと足を足を進めます。




【50mm F2.8 Macro】
-- プログラムAE 50mm 1/125秒 F6.3 ISO=200 AWB 多分割測光 -0.3EV --




【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 70mm 1/125秒 F4.0 ISO=200 WB=曇天 多分割測光 -0.3EV --

かじかんでいた体も歩き始めて間もなく暖まり、順調に登山道を進みます。

そして、分岐点と和木山の中間地点ほどに到達した時のことです。

S君が登山道のすぐ脇にあるピンク色のリバーシブルテープを見つけました。



「こっちへ行けば、作業道へ出られるんでねぇだろっか?」



なるほど、目印のリバーシブルテープは北の方向へ繋がっており、国土地理院の地図と照合すれば、作業道の方向に向かっているように見えます。

わざわざ和木山の山頂を経由しなくても、手っ取り早く作業道へ出てしまえば、比較的平坦で足元もしっかりした道を帰ることができます。



雨足が徐々に強まって来ていたことと、なるべくなら早く戻りたいと言う気持ちが(S君を除く私たち2人の)判断力を鈍らせてしまったんでしょうか、
本来であれば、こんな場面で先の見えない道へ足を進めるなんてことは考えもしないんですが、何故かこの場面で私はS君の意見を取り入れてしまったんです。



後々になってみれば、恐らくこのリバーシブルテープは、この一帯に生息する天然杉の目印であり、
やたらと曲がりくねった目印伝いの道も原生林の中をくまなく散策するためのものだったと頷けます。




【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5ZA】
-- プログラムAE 18mm 1/20秒 F3.5 ISO=200 WB=曇天 多分割測光 偏光フィルター -0.3EV --

まるでマンモスの牙のような杉です。

大佐渡山地の縦走路に見られる杉やアテビは大抵こんな風な形をしています。

厳しい風雪に長い時間耐えてきた証なんだろうと思います。




【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5ZA】
-- プログラムAE 24mm 1/6秒 F4.0 ISO=200 WB=曇天 多分割測光 偏光フィルター -0.3EV --

根っこの部分が浮いたような状態になってしまっています。

一体どういう力や作用が加わってこんな風になっていくんでしょうか?




【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5ZA】
-- プログラムAE 24mm 1/8秒 F4.0 ISO=200 WB=曇天 多分割測光 偏光フィルター -0.3EV --




【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5ZA】
-- プログラムAE 16mm 1/13秒 F3.5 ISO=200 WB=曇天 多分割測光 偏光フィルター -0.3EV --




【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5ZA】
-- プログラムAE 16mm 1/10秒 F3.5 ISO=200 WB=曇天 多分割測光 偏光フィルター -0.3EV --

最初はこの天然杉の迫力に歓喜の声を上げ、並んで写真を撮ったりとはしゃいでいた3人ですが、土砂降りと化し、いくら行けども作業道に出る気配がない現実に、
徐々に口数も減りはじめてしまいました。




【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5ZA】
-- プログラムAE 16mm 1/30秒 F4.0 ISO=200 WB=曇天 多分割測光 偏光フィルター -0.3EV --

とても奇妙なものを見つけた気分です。

根っこが浮いています。

冬場の雪のせいでしょうか?



ここで雨宿りをしながら、進むか引き返すかを話し合ったんですが、出た結論は“GO!"

冗談交じりに


「どうせ数分後にはシクシク泣きながらここを引き返すことになるよ」


なんて軽口を叩いていたんですが、数分後にはそれは現実のものとなりました。




【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5ZA】
-- プログラムAE 20mm 1/10秒 F4.0 ISO=200 WB=曇天 多分割測光 偏光フィルター -0.3EV --

この大木を過ぎたところで、リバーシブルテープが消えてしまいました。

ついに撤退です。


やはりS君と山へ入るとこうなってしまいます。

しかし、それを解っていながら判断を下した私の大きなミスでもありました。

これで本当に遭難でもしていたら、笑い話にすらならないところです。


幸い、3人とも防寒対策はバッチリでしたし、天然杉が雨宿りとなってくれたため、大したダメージを受けることも無く、元来たルートを引き返すのは容易いことでした。



結局、天然杉に入った地点からものの5分ほどで和木山の山頂を通過し、苦も無く作業道へ帰還することに成功しました。


とんでもない結果オーライでしたが、素晴らしい天然杉に触れることができたことは“S君のお陰”ということにしておきましょう。


だって、天然杉から引き返す時に、責任を感じたのか

「俺が佐渡に来て覚えた歌知ってる???」

とか、訳のわかんないことばっかり言って、必死で私たちを元気付けようとしている姿が可愛らしくて、逆に痛々しかったですもん(笑)



それにしても、関の原生林といい、山毛欅ヶ平山(ぶながひらやま)の大杉といい、有名になりすぎてしまったこともあるんでしょうが、入山の制限が非常に厳しくなってしまったのが現状です。


これは、多くの人に見てもらいたいという部分と、後世に残すために保護すべきという部分で、佐渡の観光資源という位置づけで考えてしまうと
とても厄介で難しい話になってしまいますね。


それ以前の問題として、
マナーを守らない方への対策としてのゲートの設置や、原生林周辺の土壌の保全のための木道の設置などは致し方ない部分なのかも知れませんが・・・。


今も佐渡の各地に残る山越えの道は、かつてはもっと多くの人の往来があったはずです。
そして、昔の人たちは山越えの道に隣接する原生林を脅かすことなく共生してきたから、今も手付かずの原生林が私たちの目の前にある訳です。


人の手が入れば、多くの人が足を踏み入れれば、原生林が荒れてしまうというのはこんな今だからこそ起きてしまう問題なのかも知れません。
コメント
みなさん、無事に下山できて、よかったです(^−^)

華さん、この原生林、すごいねー。
すごいってゆーか、怖いってゆーか、神秘的ってゆーか、生きてるってゆーか。

ありがとう。 
素直にそんな気持ちになりました(^−^)


  • by ちよ
  • 2009/12/12 8:45 PM
ちよさん、こんばんは!
いつもありがとう(^^)

命からがら(?)下山して来ました(汗)

佐渡にはまだまだ発見されていない原生林があるのかも知れません。

すごくて、怖くて、神秘的で、そしてとても力強く生きていました。

私は何故か「ごめんなさい」って思ってしまいました(^^;
  • by 華
  • 2009/12/15 12:25 AM
コメントする
トラックバック
この記事のトラックバックURL