2007年7月16日 午前10時13分
あの悪夢のような新潟県中越沖地震が発生したのは、ちょうど1年前のこの日でした。
朝から少年野球のコーチをやっていたその最中に地震は発生しました。
外にいたため、その3年前に体験した中越地震ほどの揺れは感じませんでしたが、
海っ端にあるグラウンドから見上げた町全体が揺れているようでした。
佐渡は震度4。地震による被害は0に等しいくらいでした。
それでも、長く不気味に続く揺れの中、ぐるぐる回る頭の中ではぼんやりと考えていました。
「あぁ・・・また大変なことが起こってしまった」と・・・。
被害の大きかった柏崎市は私が学生時代にお世話になった町。
幸いにも、現場へ向かい、復興支援のお手伝いをさせていただける機会を得ました。
灼熱のような太陽にじりじりと照らされて、
被害状況とは不釣合いすぎるほどに快晴だった柏崎の街。
よく知る場所でさえ、見たことも無いような形に変わってしまって、
とても異様な世界をさまよっているような錯覚に陥ったのを覚えています。。。
柏崎市の青海川。米山大橋です。
この地区のほとんんどの家屋が屋根に損傷を受けました。
柏崎市立図書館です。
人間の手で作られたものは、かくも簡単にひしゃげられてしまっていました。
あちらこちらで見かけた奇異な光景。
マンホールが地中から這い上がろうとしていました。
基礎部分から吹っ飛ばされた車庫。
どれだけ大きな横揺れだったんでしょうか。。。
大きく傾斜した家屋。
「危険」の赤い張り紙が痛々しかったです。
家が家でなくなっていました。。。
本町通り商店街。
崩れた建物を撤去するために、アーケードがすべて取っ払われました。
昔、仲間とよく来たカラオケ店でした。
こんな最期を迎えるなんて、誰も思いもしなかったでしょう。。。
市民会館への階段です。
卒業式の日には、ここでみんなで記念撮影をしました。。。
土砂崩れに埋まった青海川駅。
土砂の撤去のため、駅庁舎も取り壊されました。。。
私が柏崎へ向かった3日間はすべて35度を超える快晴でした。
こんなに恨めしい夕陽を見たのは、後にも先にもこの時だけです。。。
境内には石塔が飛び散り、建物自体も大きく歪んでいました。
建物自体は新しくても、地盤がずれてしまってはどうしようもありませんでした。
写真のお父さん。
自分たちの飲み水の確保の心配もあったでしょうに、
私たちを日陰に招き、冷たい水をふるまってくれました。
完全につぶれてしまった家屋。
ここのお父さんは、家がつぶれた時、偶然かがんでいたため無傷だったそうです。
「元気を出そう柏崎」
「くじけるな柏崎!!」
そうだ、負けるな柏崎!!!
あれから1年。
「もう1年」なのか「まだ1年」なのか。
熱戦が続く高校野球の新潟県予選。
柏崎市の佐藤ヶ池球場のサブグラウンドには、未だ仮設住宅が並んでいます。
何も出来ませんが、せめて被災された方々と柏崎の明日が、少しでも明るい未来へ向かうことを祈りたいと思います。