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旅の最終行程です。


ここまで来ると、既に行き先の主導権は私が握っていたようなものです。

あとは新潟方面へと帰るだけなのですが、せっかく来たんですからどうしても素通りしたくない場所がありました。



DSC07451(太陽光).JPG
【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/125sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --




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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/160sec F1.6 ISO=800 多分割測光 AWB --

上越線の下り線では、群馬県最後の駅です。

隣駅は県境の向こう側、新潟県の「土樽(つちたる)駅」です。


その下り線のホームは地下の遥かにあります。

下り線を利用してこの駅へ来る方 --- 恐らくは登山者が大半なのかと --- は、駅のホームから改札までに486段の階段を上る必要があります。

この駅が「日本一のモグラ駅」と呼ばれる所以です。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/200sec F1.6 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

駅のホームと改札を結ぶ通路は、無機質そのもののコンクリ造りです。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/200sec F1.6 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

しかしながら、暗い地下のホームから長い長い階段を上って来た方にとっては、ここに降り注ぐ陽の光の温もりは、それはありがたいことかと思います。


地下ホームの様子は、数年前にこの駅を訪ねたときのものが⇒(こちら)です。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/200sec F1.6 ISO=800 多分割測光 WB=太陽光 --

私がこの駅に始めて降り立ったのはもう何年前になるでしょうか・・・。

10年近くも前になると思います。


何故、どんな理由でこの場所に惹かれるようになったのかはよくわかりません。

東京でフリーターをしていたころ、たまに帰省する時に利用していた高速バスの車窓から見えていたのはお隣の「土樽駅」でした。


最初に降り立ったのは「土樽駅」が先でした。

その延長でこの駅を知ったんだと思います。

前後して、亡き父がこの駅付近の山の家を常宿にしていたということを母に聞きました。


父の古いアルバムを見ると、登山靴にピッケルを持った姿のものがいくつかあります。

谷川岳にも魅せられ、よく通ったんだそうです。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/200sec F1.6 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

かつて、こんなことがあったそうです。


厳冬期の谷川岳へ向かった父。

そして音信不通に・・・。

TVからは谷川岳での遭難のニュースが・・・。


誰もが父の行方と身を案じていたんだそうです。

そりゃそうです。


しかし10日後、父は何食わぬ顔をして帰って来ました。

道中で雪山に不安を覚え、行き先を飛騨高山へ変更し、優雅な一人旅をしていたんだそうです。


笑い話にもならない話です。。。


数年前、年老いた母を連れてその常宿を訪ねたことがありました。

「あの佐渡の○○さんの??」

親しくお付き合いさせていただいていた先代は既にお亡くなりになられていましたが、娘さんが父を覚えてくれていました。


娘さん曰く、父は谷川岳へは登山に来ていた様子ではなかったそうで、傍らにはいつもスケッチブックがあったんだそうです。

先のエピソードと相まって、何とも父らしいなと思いました。


“遭難騒ぎ”も、山の家へ通っていたのも私の生まれる遥かに以前の話です。

とすると、DNAの持っている記憶が私にこの場所へ向かうようにと働きかけたんでしょうか・・・。



そのことを私は誇らしく思っています。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 50mm 1/125sec F5.6 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

「土樽駅」です。

こちらは、川端康成の小説「雪国」の冒頭の舞台です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/125sec F5.6 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

そのフリーター時代。

東京から新潟へ向かう高速バスの車窓にこの駅が映っていました。


「土樽」の看板が見え、なんて面白い名前なんだろうと思っていました。

「土合駅」と同じ無人駅ですが、駅そのものは非常に小ぢんまりとしています。


だいたいお盆の頃か年末の夕暮れ時に通過したことが多かったので、駅の表情も物憂げな感じでした。

夕陽に向いた、少しよそよそしそうな駅の表情に魅せられて、いつかこのホームに立ってみたいと思っていました。


今では年に1度、必ず来るようになりました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/80sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

もうひとつ、車窓から見えていた景色がこの陸橋でした。

こちらの方が先に目に留まったかも知れません。



という名前があると知ったのは、つい最近のことでした。


日本で2番目に美しい橋梁なんだそうです。

1番目と3番目は知りませんが。。。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/125sec F11.0 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --

上の写真の対岸からの眺めです。

まだ“夕方”という時間帯ではありませんでしたが、既に赤みを帯びた陽の光とススキが秋の風情を醸し出していました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 60mm 1/50sec F11.0 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --

旅の始めか終わりにこの橋梁に立ち寄ることが多いですね。

これが「始まり」だったら気分的にもずいぶんと違ったんでしょうけど、今回は「終わり」だったのでいつもの虚無感に襲われかけていました。

「主様」は先ほどから、私の携帯していたタブレットの操作に夢中になっていましたが・・・。


初めてここへ来たのは冬でした。

そして、毎年のようにこの季節に来るようになりました。


ずいぶん前に一度だけ春に来たことがあったと思いますが、あまり記憶がありません。

できたら、季節の初め、旅の始めに来たい場所かも知れません。



今年はこうして放浪に出ることはないと思っていました。

・・・が、「主様」という救世主のお陰で、少し短めではありましたが年に1度の開放感を味わうことができました。


「主様」におかれましては、「草津温泉」の件や「置いてけぼり」の件でご立腹になりあそばされたお時間もあったようですが、
こうしてすべての行程を無事故・無違反で終えたことと、林家旅館さんでの素敵な出会いに免じてご容赦いただければと思います。

またこんな機会がありましたら、ご用命いただければと思います。

高速代もガソリン代も自分持ちの運転手はそうそう居ないと思いますんで。



その見返りという訳では決してありませんが、さほど豪華でないお部屋と食事をご提供いただけたら幸いに存じます。

(できれば温泉があって、風情があって、部屋で食事がとれる和室の宿を希望します)

またご一緒させていただけるかどうかはわかりませんが、次回は間違いなく「草津温泉」にご宿泊できることを心よりお祈り申し上げます。


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窓の下を流れる湯檜曽川の激しい流れの音で目が覚めました。

前日に引き続き快晴模様です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 28mm 1/5sec F22.0 ISO=50 多分割測光 WB=曇天 --

朝陽を浴びて煌めく湯檜曽川です。

朝食前にちょこっと散歩に出てみました。


実は今回の台風でこの川も大幅に増水したそうです。

(対岸に見える石垣の上のコンクリのラインのさらに上まで増水したんだそうです)


「旅館に取材も来たんですよ。周りには避難する人もいました。私んとこは逃げませんでしたが」

とは、旅館の大女将です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 30mm 1/125sec F11.0 ISO=200 多分割測光 AWB ピクチャー・エフェクト = HDR絵画調 --

ここを通るたび、いつか撮りたいと思っていた上越線の橋梁です。


ようやく念願が叶いましたが、残念ながら車道の橋が架け替えの工事中だったようで、物々しい雰囲気になっていました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/125sec F11.0 ISO=200 多分割測光 WB=太陽光 --

この水上〜湯檜曽〜土合にかけては、もう何度となく通ったルートです。


しかし、大抵は日帰りか車中泊であったので、今回のように宿に泊まるのはまだ3度目のことです。

今後、さらに回数は増えることと思います。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 40mm 1/8sec F22.0 ISO=50 多分割測光 WB=曇天 --

橋に立って上流側を望みます。

雲ひとつない、真っ青に晴れ渡った空でした。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/80sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

湯檜曽の温泉街です。


温泉街といっても、前日訪ねた草津温泉のように賑やかな雰囲気はありません。

既につぶれたホテルのような建物もありました。


まぁ、個人的にはこれくらいのありふれた日常を感じられるようなところが好きですね。

通過するたび、いつか宿泊してみたいと思っていた場所でした。

念願とは、いつも唐突に叶うものです。。。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/80sec F2.8 ISO=800 多分割測光 AWB --

朝食には、本当に“こごめ”を出していただきました。

「旬ではないんですけど、春にどっさり採って、これでもかというくらいに塩をして地下の保管庫で保存しているんですよ」

だそうです。

それでも、歯ごたえも香りもバッチリです。


昨夜の夕食は釜飯で

「火が消えるまで開けないでくださいね」

とのことだったんですが、やっぱり朝食には白いご飯がありがたいです。


私たちの朝食が最後だったそうです。


・・・と、いいますのも、私の“朝の散歩”が若干長引いてしまいまして、早速「主様」からは

「8時までに帰れっつっただろーが・・・」

と、睨まれてしまいました。。。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 50mm 1/100sec F2.0 ISO=400 多分割測光 WB=曇天 --

朝食後のコーヒー1杯をすすり、そして出発です。


気さくな女中さん。

美人の若女将。

存在感たっぷりの大女将。


皆さんにとても親切にしていただきまして、とても満足をさせていただきました。

この場を借りてお礼を申し上げます。

(あと、カッチョイイ「布団マスター」も・・・。私たちが勝手にそう呼んでいただけですが・・・)


残念ながら写真に収めることはできませんでしたが、私たちをお見送りしてくださった3人の笑顔がとってもとっても素敵でした。

また近辺へ来ることがあったら、必ずこのお宿へ戻ってきたいと思います。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/100sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

そして向かう先は「谷川岳・一ノ倉沢」です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/100sec F3.2 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

実は前日、宿へ到着した時点で、一旦一ノ倉沢の夕景を見に行こうと目論んでいました。


ところが

「ロープウェイより先は完全に車両通行止めですよ」

と、大女将です。


確か、以前も期間限定的にそんなことはあったと記憶していたんですが、これは初耳でした。

「えっ?? 全然車入れないんですが??」

と問い返しても

「ロープウェイから歩いていただくか、1時間に1本のマイクロバスに乗るしかありませんねぇ・・・」

と。

そんな訳で、夕景は断念したところでした。



ま、行ってみればわかることと、車を走らせロープウェイに到着です。



で、結局、車両は完全通行止めでした。

「あちらから1時間ごとにマイクロが出ますんで、そちらに乗っていただくか、歩いていただくかになりますね」

ゲート付近にいた女性の案内人の方が教えてくれました。


「歩くとどのくらいですか??」

「だいたい40分くらいですね。今さっきバスが出て行ったので、歩いて行かれた方が早いですよ」

と。


ゲート付近には大きな熊の毛皮がぶら下がっていたので

「熊は大丈夫ですか??」

とお聞きすると、

「このあたり一帯が住処になってますけど、今日は大丈夫だと思いますよ」

と。



一体“今日”の“どのあたり”が大丈夫なのかが大いに気になりましたが、既に戸隠でも相当の距離を歩いていましたから、40分程度を歩くことに大した抵抗はありませんでした。

「熊出没注意」

という一抹の不安はありましたが、今回は舗装道路でもありましたし・・・。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/100sec F3.2 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

歩きました。


まだ時間が早かったので気温もさほど高くもなく、一ノ倉沢を迎えてカメラ・レンズともにフルセットを背負った私にとっても、造作のない道のりでした。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/100sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

歩き始めて概ね20分です。

マチガ沢に到着しました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 60mm 1/100sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

ここの岩壁だって、佐渡では見ることのできない見事なものです。


「主様」も、「ほーっ」と声をあげていましたが、私的には、この岩壁の非ではない一ノ倉沢を見た時の「主様」のリアクションが気になるところでした。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 50mm 1/40sec F3.2 ISO=200 多分割測光 WB=日陰 --

さらに歩くこと約20分です。


コーナーを曲がると、木々の隙間から一ノ倉沢の絶壁が見えてきました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 55mm 1/200sec F11.0 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --

万年雪(数年前に来た時には枯れていましたが・・・)をたたえる一ノ倉沢です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/200sec F11.0 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --

ここへ到着する直前に、マイクロバスが私たちを追い抜いて行きました。


写真でその迫力をお伝えできないのは私の不徳の致すところなんですが、頭上に覆いかぶさるかのような、背筋に寒気が走るかのような大絶壁です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/200sec F11.0 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --

「主様」の、それはもう凄まじいものを見た・・・というようなリアクションを期待していたんですが、案外冷静に見えました。


「いや、確かに凄いよ」

とは「主様」ですが、”確かに”って何よ?? と独りよがりな私は思ってしまいました。。。



腰を抜かすか、顎を外すくらいはしてほしかったんですけどね。。。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/13sec F22.0 ISO=50 多分割測光 WB=曇天 --



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/200sec F1.7 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --

一ノ倉沢を正面に見上げるポイントを過ぎると、供養のためのプレート群が並びます。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/250sec F1.7 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --

この大絶壁に魅せられ、取り付き、そしておびただしい数の命が失われました。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/250sec F1.7 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --

目の前の大絶壁は、大袈裟でなく、世界でいちばん人の命を飲み込んできた岩壁なんですよね。

観光客然として、この日この場所に足を運んだ私たちと、命を張ってこの岩壁に臨んだ方々の差とは一体何だったんでしょうか??


岩壁に挑んだからといって勇敢だったとは思いませんし、下から見上げるだけでここを去ったことが臆病とも思いません。

大絶壁は、ただ悠々と私たちを含め、今日この場所を訪ねた多くの人を見下ろしているだけでした。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/320sec F1.7 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/160sec F11.0 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --

いつの間にやら、河原には人の姿が。


「登山靴さえ履いていれば、ロープウェイから山頂までは誰でもいけるわよ〜」

ご夫婦の奥様がおっしゃっていました。


駐車場付近では、記念写真を撮っていた中高年と思しきグループの方がいらっしゃいました。


「まさか、こんな岩場を登ろうと思う人なんていないでしょ??」

きっとこの場所のことを何も知らずに来た方なんでしょうね。

そんな会話が聞こえてきました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 55mm 1/160sec F11.0 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --

そんな中、河原の奥から1人のクライマーが降りてきました。

全身汗だくになって、カラビナやらハーケンやらをチャリチャリ鳴らしながら降りてきました。


朝一番で岩壁に取り付いたものの、ルートに迷ってしまい、さらには水分が不足したために下山してきたんだそうです。


無事で何よりでした。



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【α77】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 270mm 1/320sec F8.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

この日の一ノ倉沢は、ヘリコプターの音で騒々しいものでした。


何度も何度も旋回し、この岩場に接近してはまた旋回を繰り返していました。

“事故”でなければ良かったんですが・・・。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 30mm 1/160sec F11.0 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --

様々な思いが交錯する中を、帰途につきました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/200sec F3.2 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 --

「車両通行止め」は想定外でしたが、お陰でこのルートを歩くことも出来ました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/50sec F4.0 ISO=200 多分割測光 WB=日陰 --

先ほどお会いしたご夫婦の後を行きます。

奥様は色々と話をしてくれたんですが、旦那様は隣で柔らかな笑みを浮かべるだけでした。


後姿から・・・。

重い荷物は旦那様が。

そして、きっとこの時も奥様は色々なお話を旦那様にしていたんでしょうね。

賑やかそうな奥様でした。。。



いつもどんな時もそうなんですが、帰路は早かったですね。

道中、「主様」が私の先を行き、たまに“どんぐり”を大量に投げつけてきたりするものですから、時間を忘れたんでしょう。

熊に出くわすこともなく過ぎた2時間の往復路でした。



ところで、この一ノ倉沢ですが・・・。

次回来たら、私は河口から40分くらいにある「ひょんぐりの滝」まで行ってみたいなと思います。

登るつもりなんてさらさらありませんし(そもそも不可能・・・)危険を冒すつもりもありませんが。。。



ただ、衝立岩をもう少し間近に見てみたいなと思うだけです・・・。


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「富岡製糸場」を後にし、今度は高速道路に乗って再び軽井沢方面へと向かいました。


 
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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 60mm 1/100sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --


日本ロマンティック街道の「峰の茶屋」からの眺めです。


浅間山も妙義山も、高速道路からはとてもキレイに見えるんですが、かといって止まるわけにも行きません。

一般道に降りたら降りたで、今度は邪魔をするのは電線やら何やらで・・・。


いつかも書いたと思うんですが、四半期に1回くらい高速道路を歩行者天国として開放してもらいたいものです。。。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 55mm 1/60sec F3.2 ISO=400 多分割測光 AWB --

気がつけばお腹がへっていました。


朝から積極的に動いてきましたし、時計もお昼をとうに回っていました。

鬼押ハイウェイ沿いの「そば処 つまごい」さんで再びお蕎麦のお昼にすることに。


お店のおばちゃんのお勧めで「十割そば」をいただきましたが、前日の洗練された感じの戸隠のお蕎麦に比べると何となく親しみやすさが・・・。

麺の太さといい、こちらの方は普段佐渡で食しているお蕎麦に近い感じでした。


そして、とにかく元気で感じの良いおばちゃんが印象的でした。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 55mm 1/200sec F4.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --


腹ごしらえの後に向かった先は草津温泉です。


・・・が、ここで「主様」の思わぬ勘違いが発覚です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 45mm 1/30sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --


と言いますのも、当初の旅行の行程にはこちら草津温泉は入っていなかったからです。


この日は水上温泉の宿を予約してあったハズなんですが、宿を選んだのは私です。

しかもこれは「主様」からの指示によるもので「水上温泉の宿をどれか選んどいて」と・・・。


で、私がコレというものを選び「主様」自らが予約を入れたハズでした。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/30sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --


ところが、前夜あたりから

「明日は草津の湯畑♪」

と、鼻歌が聞こえてきます。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/8sec F14.0 ISO=50 多分割測光 WB=白い壁をグレー点指定 --


「そうか、水上温泉に行く前に、草津にも立ち寄るのか」

くらいに思っていたんですが、どうやら「主様」はこちら草津に宿泊するつもりだったようで

「浴衣を着て歩きたい♪」「宿はどこ??」

と・・・。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/200sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --


「宿はこっから50キロくらい離れた水上温泉ですよ。そういって予約したじゃないですか」

という私に、

「えっ?? ここじゃないの?? 浴衣着て歩けないじゃん!!」

と。



一瞬、不穏な空気が。。。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/200sec F3.5 ISO=100 多分割測光 WB=日陰 --


挙句

「オメェが谷川岳とか行きてぇから勝手に水上にしたんだろーが??」

なんて濡れ衣を着せられるハメに・・・。


「いやいや。勘弁してくださいよ(笑)」

やや不機嫌になりあそばされた「主様」をなだめるのに苦労しました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/160sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --


結局、足湯に浸かったり、温泉街のお土産店なんかをブラブラと歩いたり、それなりの雰囲気は楽しみました。

「主様」は相変わらずブーブー言ってはおりましたが。。。



「今度は冬にでも来てみませんか」



何とか「主様」をなだめて車に押し込み、この場を去りました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/100sec F11.0 ISO=200 多分割測光 WB=太陽光 --


「湯畑」を見下ろす神社の階段より。



せっかくの温泉街に来ておいて、全然どーでも良い話なんですが・・・。



温泉街の外れに公園があり、その手前には小さな公衆トイレがありました。


「主様」がご用を召されるとおっしゃられたので、私は側のベンチに腰掛けて待っていました。

すると、そこへ「主様」と入れ違いにトイレから出てくる方がいらっしゃいました。

スレンダーな美しい女性でした。


その女性。

満面の笑みをたたえて私のほうへ近寄ってきます。


「えっ?? 僕には妻や子も・・・(いませんけど)」

なんて思っていると、女性は私の隣に腰掛けていた男性のもとへ駆け寄って来ました。


そして、お腹をさすりながら

「やっと出たぁ♪」

と、会心のガッツポーズを見せました。


「もぉ~、3日くらい前から ウンチャラナンチャラ・・・」

「軽く力入れただけなのに スルっとウンチャラナンチャラ・・・」

「どんなのが出たかと思ったら、ウンチャラナンチャラ・・・」


そこまで事細かに伝えんでもエエねん。。。

そう思う私の隣では、彼氏さんと思しき男性がすこぶる恥ずかしそうに、困ったような笑みを浮かべながら、しかし丁寧に詳細に耳を傾けていました。



「なるほど、こちらの温泉には便秘解消の働きもあるのか」

隣で勝手に納得していたのは私ですが、聞いている私まで恥ずかしくなってしまいそうでした。


彼氏さん。

きっと優しい、良い旦那さんになられると思います。。。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/200sec F2.0 ISO=1,600 多分割測光 AWB --


相変わらずブーブー言っていた「主様」ですが、水上温泉は「林家旅館」さんに到着し、夕食を囲む頃にはすっかり機嫌も直っていました。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/40sec F4.0 ISO=1,600 多分割測光 AWB --


車中泊がデフォルトの身の私にとって、お部屋が用意されていただけではなく、夕食にまでありつけるとは・・・贅沢です。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/60sec F2.5 ISO=1,600 多分割測光 AWB --


鯉こくや鯉のあらいにはあまり馴染みがなく、何度か食べて美味しいという印象もなかったんですが・・・。


こちらのお宿でいただいた食事はとても美味しかったですね。

どれも「しっかりとした味」という印象でした。


旬では無いにしても、しっかりと塩もみして地下で保存していたという山菜もいただきました。

「山菜には目が無くて・・・」

という「主様」に

「でしたら、“こごみ”が最後の1人分だけありますので、明日の朝食にお持ちしますよ」

のサービスが。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/100sec F2.2 ISO=1,600 多分割測光 AWB --


さらに、その日の宿泊客の一室だけにサービスされるという(「主様」はそうおっしゃっていましたが・・・)食後のスイーツまで付いて、再び見も心も満腹です。


私たちが最後にチェック・インした客ということで、

「夕食を(出すのを)忘れるところでしたよ」

と、気さくな女中さんです。


せっかく谷川岳のすぐ麓にお住まいというのに

「登ったことも、見たこともない」

んだそうです。


もっとも、登っている暇が無いそうで

「お客さんにどんな風なのか聞かれても、答えてあげられないんですよ」

とのことでした。


夕食前にひと風呂浴びようとしていた「主様」ですが、お湯が熱すぎて入れなかったようで、

「お風呂はいつもあんなに熱いんですか??」

と聞くと

「あら?? ウチのチビちゃんたちも平気で入りますよ(笑)」

と。


実際、熱いお風呂が苦手な私ですら入れたもんですから、これは「主様」の問題だったんでしょうね。。。


食事のお膳を運んでくれたとき、お膳を下げていただいたとき、スイーツをお持ちいただいたとき。

それぞれに、楽しい会話を交わさせていただきました。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/100sec F2.2 ISO=1,600 多分割測光 AWB --


川沿いに面した2階の角のお部屋でした。

部屋の真下を流れる湯檜曽川の割と激しい音が響いていました。



こんなお部屋で、浴衣姿で座椅子にもたれ

「母さん、お茶」

とか、やってみたいですね。。。


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碓氷第三橋梁を後にし、峠道を下ります。


 
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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/100sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --


やがて視界に入って来たのは、名峰・妙義山です。


ここから下道を移動すること約45分。

目指した先は「富岡製糸場」でした。


それは小学校の頃から知る名前です。


しかし私、小中高を通じて社会や歴史といった類の授業はまともに聞いていたためしがありません。(先生方、すみません・・・)

「富岡製糸場」という名前こそ知っていましたが、ここへ来た時点で既に大きな勘違いをしていました。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/1,250sec F1.6 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --


「なぜ、こんな市街地の真ん中に??」

「野麦峠はどこだ??」

「雪の中を12歳やそこらの女の子が強制連行された場所じゃなかったの??」


恥ずかしい私は、岡谷や諏訪の製糸工場とすっかり混同してしまっていたようです。

危うく、カリント饅頭の試食をいただいたお店の方におかしな質問を投げかけるところでした。。。



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【α77】+【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5 ZA】
-- 35mm 1/125sec F8.0 ISO=100 多分割測光 AWB ピクチャー・エフェクト = ミニチュア --


現在では、正しくは「“旧”富岡製糸場」というんでしょうか。

世界遺産への登録を目指し、平成19年には既に暫定リスト入りを果たしています。


明治の近代化遺産然とした風格あるレンガ造りの建物が迎えてくれました。

こんな私にもかかわらず。。。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/40sec F1.6 ISO=200 多分割測光 WB=白熱灯 --

団体でのお客さんが多かったようです。

場内には、一定時間毎に無料で案内をしてくれるガイドさんもいらっしゃったんですが、せっかくなので“自由見学”させていただくことにしました。


こちら、正門正面に聳える繭倉庫内の資料室です。



何て言うんでしょうか・・・。



四角い木の格子窓。

落ち着きのある空気。

鼻の奥に“懐かしさ”という刺激を生む匂い・・・。


知らず知らずのうちに足音を立てないように歩きたくなるような空間と時間がそこにありました。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/40sec F1.6 ISO=200 多分割測光 WB=白熱灯 --

ただただここの空気や時間に触れているのが心地よく、動画のガイダンスや様々な資料の文字も頭に入ってきませんでした。


今更ながら知ったことは、官営工場だったこと。

勤務時間は1日8時間で休憩時間もちゃんとあったこと。

ここで働いた工女は、華族や士族が中心であったこと。

などです。


「あぁ野麦峠」とは別世界だったんですね・・・。

つくづくお恥ずかしい限りです。。。



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【α77】+【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5 ZA】
-- 55mm 1/250sec F8.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

こちらは西繭倉庫です。

先ほどの資料室があったのは、東繭倉庫です。


こんな大規模な工場・・・。

木の骨組みにレンガの壁。そして屋根には瓦が・・・。


わずか1年で建てたというから驚きです。



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【α77】+【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5 ZA】
-- 55mm 1/320sec F5.6 ISO=200 多分割測光 WB=太陽光 --


再び東繭倉庫に戻ってきました。


正面は正門です。

この倉庫にも、門や窓にそれぞれアーチが施されています。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/3,200sec F1.6 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --


窓の歪みに歴史を感じます。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/1,600sec F1.6 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --


同時に、何とも言えない品格も・・・。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/1,600sec F1.7 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --


現在は煙を吐き出すこともない煙突が、しかし存在感を放っていました。

この煙突は昭和の頃に建て替えられたものだそうです。


雑然として見えなくもない風景でしたが、煙突の存在のせいか妙に整然として見えました。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/60sec F1.7 ISO=400 多分割測光 AWB --


こちら、繰糸工場の内部です。



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【α77】+【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5 ZA】
-- 26mm 1/50sec F4.0 ISO=400 多分割測光 AWB ピクチャー・エフェクト = ミニチュア --


奥行きが140mもあるという世界的にも巨大な工場だそうです。


最初に足を踏み入れた瞬間、

「うゎっ!!」

と声を上げてしまいました。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/250sec F1.6 ISO=400 多分割測光 AWB --




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【α99】+【50mm F1.4】
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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/160sec F1.6 ISO=400 多分割測光 AWB --


昭和62年の操業停止まで稼動していたであろう、様々な計器類や設備がそのまま残っています。


それこそ、そこで時間を止められたままです。

言い換えれば、操業当時の最後の瞬間を残す姿と言えましょう。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/1,000sec F1.6 ISO=200 多分割測光 WB=太陽光 --


繰糸工場内部には繰糸器がズラリと並び、まずはその姿に圧倒されましたが、天井部のトラス構造と呼ばれる梁もまた見事でした。


見学されている方も大勢いらっしゃったんですが、皆さん

「はぁ~~っ・・・」

と、天井を見上げていらっしゃいました。


当時のまま置かれていた繰糸器は、さすがに年代は感じさせましたが、ビデオガイダンスやガイドのおじさんのお話を聞くと、それは精巧なシステムだったそうです。

ガイドのおじさんが何度も何度も

「シビア」

という言葉を使ってらっしゃったことが印象的でした。


さすがに現在ではとても採算に見合うものでは無いそうですが・・・。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/6,400sec F2.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --


ブリューナさん一家が住んでいたという「ブリューナ館」だそうです。



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【α77】+【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5 ZA】
-- 28mm 1/250sec F5.6 ISO=100 多分割測光 AWB ピクチャー・エフェクト = ミニチュア --


女工の寄宿舎は一室が15畳とか20畳とかあったそうです。

さすがに1人部屋ではなかったんでしょうけれど、娯楽室なんかもあったようで、上流階級ぶりが伺われます。


脱出防止のための鉄格子なんてものはありませんでした。。。



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【α77】+【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5 ZA】
-- 26mm 1/160sec F8.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --




【α77】+【Vario Sonnar T* DT16-80mm F3.5-4.5 ZA】
-- 35mm 1/125sec F8.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

そして「富岡製糸場」をあとにします。

とんでもない勘違いからスタートした製糸場見学でしたが、こちらの女工史のほんの一部を初めて覗い見ることができました。


この日最初にこの場所へ立ったときと同様、正門は明るい陽の光に照らされていました。

はじめは重苦しい扉を開けるような気持ちでこの場所に立ったんですが、わずかな時間でガラリと印象は変わりました。


なんとなく華やかなノスタルジーに浸ることのできた時間でした。



私たちは、正門から歩いて2〜3分ほどの「いなりパーク」という有料駐車場に車を止めたんですが、
そこから正門までの短い通りは“静かな賑わい”に満ちていました。

むろん、観光シーズンであったり、時間帯によっては様相は一変するんでしょうけれど、製糸場同様に気品のある通りに感じました。

時間があれば、もう少し歩いて見て回りたかったところです。



それはいつかのお楽しみです。



(※)

写真撮影について「富岡製糸場」公式ホームページに記載があるように、一部制限があります。

「ホームページ等に掲載する場合には事前に申請が必要になります」

との文言があったため、念のため正門横の受付で確認をしましたところ、
個人のブログ、FB等での利用であれば問題ないとの回答をいただきましたので、こちらに掲載させていただきました。


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9月17日。


台風一過の空は青く、空気は澄み渡っていました。

朝起きて、窓の外が明るい陽射しの青空というのがこんなにも幸せなのかと、変に実感してしまいました。


さすがに高所なだけあって、空気は冷たかったです。

空気の色まで違う感じでした。


 
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【α77】+【SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSM】
-- 8mm 1/100sec F8.0 ISO=200 多分割測光 WB=太陽光 --

朝食バイキングを済ませ、早々に出発です。

目指すは、通称“めがね橋”。

「碓氷第三橋梁」です。



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【α77】+【SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSM】
-- 8mm 1/640sec F20.0 ISO=200 多分割測光 WB=太陽光 --

道中はヘアピンカーブが連なっていました。

が、軽井沢方面からはなだらかな下りでした。


上りでしたら、すぐに唸りを上げる軽の箱バンです。

軽快でした。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/1,250sec F4.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

軽井沢の駅付近から、比較的のんびり走って30分です。

「碓氷第三橋梁」に到着です。


3年前は逆方向からのアプローチだったので「めがね橋」のバス停があることも知りませんでした。



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【α77】+【SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSM】
-- 8mm 1/640sec F8.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

その2010年9月22日以来の碓氷第三橋梁です。

黒々とした青空の下、煉瓦造りの見事なアーチ橋です。



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【α77】+【SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSM】
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【α77】+【SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSM】
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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/100sec F4.0 ISO=400 多分割測光 WB=曇天 --

既に橋の上には人の姿も見えました。


前回来た時は時間もなく、また、橋に上がれるなんて知りませんでした。

今回は、橋へと上がってみました。


階段の途中には「木の上にスズメバチの巣があります」という警告看板が・・・。

「だからどうしろと??」


親切心であったとは思うんですが、私にしてみたら「知らせないで欲しかった・・・」ところです。。。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/160sec F5.6 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

橋の上はキレイに整備されています。

手すりが設置され、レールは撤去されていました。


この橋梁は国鉄信越本線の軽井沢駅と横川駅の間を結ぶ橋として明治26年に竣工したそうで、昭和38年の新線開通に伴い廃止となったそうです。

この橋に立つと、上流には新線の橋梁を見ることができました。(コンクリ製でした)


その新線も平成9年の長野新幹線の開通に伴い廃線となっています。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/50sec F3.2 ISO=1,600 多分割測光 WB=白熱灯 --

現在は「アプト式鉄道」にちなんで遊歩道「アプトの道」として整備され、橋梁周辺約6kmを歩いて巡ることができます。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/40sec F4.0 ISO=200 多分割測光 WB=曇天 APS-Cモード --

3年前の記事にも書きましたが、この橋梁の存在は羽茂地区の写真クラブの方々の写真展で知りました。


その時の“威風堂々”たる姿に“一目惚れ”して、足を運ぶに至りました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/25sec F3.2 ISO=1,600 多分割測光 WB=白熱灯 --

私が学生時代を過ごした柏崎市にもこんな廃線はありました。


・・・が、同じ信越本線の旧道であるはずなんですが、柏崎のものはどちらかと言うと「肝試し用」的な・・・。

(私たちが勝手に肝試しをしていただけですが)


現在もたまに足を運びますが、レンガ造りのトンネルであったり、同じような風情を感じる場所も随所に見られます。

簡単には行かないでしょうけれど、こんな風な活用の仕方が出来たら「廃道」や「廃線」「廃墟」って、ものすごい魅力があると思うんですが・・・。


無論、佐渡金山の近代化遺産を含めた佐渡の廃道もですが・・・。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/40sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

トンネルの内部は多少ひんやりとはしていましたが、外気は既に汗ばむほどの気温になっていました。


さっきまで静寂に包まれていたんですが、どこからか登場した女の子4人組のギャアギャア騒ぐ声がトンネルを伝って響いていました。。。



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【α77】+【SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSM】
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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/60sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

この場所を去る前に、振り返ってもう1枚です。



年間を通じてまとまった休みが取れる期間は限られています。


「次回は違う季節に来てみたい」

そう思いながら、いつも同じような季節にばかり来てしまいます。

それはこの場所に限らずです。


私には、1度訪ねた場所を2度3度と訪ねたくなる癖があるようです。

しかし、この場所では不思議とそんなことは思いませんでした。


強いて思ったことといえば、

「違う時間帯に来てみたい」

でした。


真っ赤に染まった夕焼けの空を背景に見ることができたらなと。

満点の星空を背景に見ることができたらなと。



そんな時間が来ることがあるかはわかりませんが、ここを立ち去る時に思っていたことは

「柏崎の海岸線へ行きたいな・・・」

ということでした。



いつか柏崎の海岸線に立ったとき、その時には、この橋梁を思い出すでしょうか??


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今年はこうして恒例の放浪に出ることは無いと思っていました。


が、運良く、とある小旅行の“運転手”にご指名いただき、“同行”させていただく機会を得ました。

2泊3日の長野〜群馬周辺の小旅行でしたが、お陰さまで色々とおこぼれに預かることができました。


 
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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/640sec F5.6 ISO=400 多分割測光 AWB ピクチャー・エフェクト = HDR絵画調 --

出発日となった9月16日は、おりしも台風18号が接近中の頃でした。


どれだけ能天気だったのか、台風の接近などまったく頭の中に無く、ただただ快晴の空の下を旅行するイメージしか持ち合わせていませんでした。

そんなこんなで、台風を実感したのは乗船後のことです。


この時点では波も大したことはありませんでしたが、私の乗船した朝イチの便以降は欠航となってしまったようです。



新潟西ICから高速へ乗るあたりから天候は悪化し、強風にプラスして雨がフロントガラスをバチバチと叩き始めました。

上越JCTを過ぎる頃にはドコモの「エリアメール」が届き、避難勧告が出される始末です。


最初の目的地は長野県安曇野市にある大王わさび農場だったんですが、長野自動車道が一部通行止めとなってしまい、
4年前にも訪れた戸隠方面へと進路変更することとなりました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/60sec F4.0 ISO=1,600 多分割測光 色温度=4,300k --

4年前には“ハシゴ”をした戸隠のお蕎麦屋さんですが、今回は戸隠神社の正面にある人気店「うずら家」さんを訪ねました。


4年前は満席で入店を諦めたお店でしたが、この日は悪天候やお店を訪ねた時間帯も幸いしたようで、並ぶこともなく入店することができました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/50sec F4.0 ISO=1,600 多分割測光 色温度=3,200k --

お蕎麦のお味も申し分なかったんですが、私たちが感動したのがこちらのワサビでした。


皮をむいたワサビを自分でおろして薬味にするんですが、これがとてもねっとりとして香りもよく、“効き”ました。

ワサビ農場行きを断念した私たちにとっては、嬉しい“おもてなし”でした。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 60mm 1/50sec F4.0 ISO=1,600 多分割測光 色温度=3,200k --

恥ずかしながら、今までのザル蕎麦の食し方は、なみなみと注いだ蕎麦つゆにどっぷりとつけてすするというものでした。

さらには、薬味類を蕎麦つゆに放り込んで溶いてみたり・・・。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/30sec F4.0 ISO=1,600 多分割測光 色温度=2,500k --

しかし、このお店で学びました。


少量の蕎麦つゆに軽くくぐらす程度で食べるのが美味しいということを。。。

さらに、ワサビもつゆに溶くのではなく、お刺身を食べるときのように少量を蕎麦の上に乗せてから食べるということを。。。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 40mm 1/30sec F4.0 ISO=1,600 多分割測光 WB=湯飲みをグレー点指定 --

私が無知過ぎただけのことなんですが、このお店の蕎麦の出し方が自然と食べ方を教えてくれたようです。

ワサビであり、最初から少量だけ用意された蕎麦つゆであり。


お店の方の対応の感じの良さだけでなく、こんなところが本当の“サービス”なのかな・・・。

そんな風に感じました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/100sec F4.0 ISO=1,600 多分割測光 WB=障子をグレー点指定 --

このお店に入る前には「何軒ハシゴする??」なんて会話をしていたことが、とても恥ずかしく感じてしまいました。。。


身も心も“満腹”にしてくれた素敵なお店です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/500sec F3.5 ISO=400 多分割測光 AWB --

「うずら屋」さんの向かいは戸隠神社(中社)です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 50mm 1/80sec F3.2 ISO=400 多分割測光 WB=曇天 --

有名な「三本杉」からは時折大粒の雨だれが落ちてきました。

それでも、参拝する方は大勢いらっしゃいました。


私たちはここでは簡単なお参りを済ませ、おみくじを引かせていただきました。

書いてあることが難しくて全然理解できなかったんですが、「吉」だったことと、概ね「良し」だったことはわかりました。。。




【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 50mm 1/50sec F4.0 ISO=400 多分割測光 WB=太陽光 --

さすがは長野県です。


狛犬さんにはリンゴがお供えされていました。

しかも、カジってあります。


誰ですか??



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 40mm 1/100sec F3.2 ISO=800 多分割測光 WB=曇天 --

こちら、奥社へ向かう長い長い参道にあった狛犬さんです。


こんなに立派なものを見た事がありません。

“騎士(ナイト)”のような狛犬さんです。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/100sec F4.0 ISO=800 多分割測光 WB=曇天 --

4年前にこの戸隠を訪れた時にも、この参道に足を踏み入れました。

しかし、深い雪の中を歩けど歩けど先が見えず、ついには断念して引き返してしまった場所です。



先の「うずら屋」さんには、威光すら放つような立派な杉並木のモノクロ写真が飾られていました。



「この場所は遠いですか??」

と聞いた私に、とても親切で穏やかな雰囲気をまとった店員さんが教えてくれました。


「近くは・・・ないです」

「どのくらいですか??」


「車で5分くらいですね」

「はっ??」



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 40mm 1/40sec F2.8 ISO=800 多分割測光 WB=曇天 --

こちら、参道のほぼ中間にある随身門です。



私の聞こうとすること、欲しいものをすべて先回りして知っていてくれたその店員さんは、私にマップを渡しながら続けました。



「車で5分ほどのところに、参道の入り口があります。 そこから歩いて・・・20分くらいですね。この杉並木は。 さらに20分くらい歩いて奥社です。

人でごった返していますよ。 普段はね。 でも、今日なら人も少ないと思います。 この天気ですから。 

せっかくいらっしゃったんですから。 ぜひ、歩いて行って欲しい場所ですね。」



独特の間合いでお話してくれたこの店員さんの「ぜひ、歩いて行って欲しい場所」という言葉をかみ締めながら、時折激しく降る雨の中を歩きました。




【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 45mm 1/15sec F8.0 ISO=1,250 多分割測光 WB=曇天 --

人は・・・少なかったんだと思います。

ピースして記念撮影している方はいらっしゃいましたけど。。。


無人なところを撮りたかったんですが、後ろからも“撮影待ち”な感じの方がいらっしゃったので、それは叶いませんでした。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/30sec F7.1 ISO=1,600 多分割測光 WB=曇天 --

荘厳にして雄大な、そして厳粛さの漂う杉並木でした。


樹齢が400年というのが驚きでした。(1,000年くらいかと思ってしまいました)

立冬と立春には、この並木に沿って一直線に太陽が昇って行くんだそうです。


そのようにして植えられたんだと思いますが、出来過ぎな感じがしてしまいます。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 50mm 1/20sec F8.0 ISO=1,600 多分割測光 WB=太陽光 --

色の無い季節・・・冬の雪の季節に見てみたいと思いました。

4年前にもう少し頑張ってみれば良かったです。


ただ、冬に来ようと思ったら、長靴かかんじきは必須ですね。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/40sec F5.6 ISO=400 多分割測光 WB=曇天 --

さらに20分です。

ようやく、ようやく奥社にたどり着きました。


杉並木を過ぎてからは坂道があり、不揃いな石段が続きました。

普段は気にならないカメラの重さですが、傘を片手に、時折舞い込んでくる雨の飛沫を避けながら歩いたため、とてもしんどい道中でした。


思ったよりも小ぢんまりとした奥社に立って、感動は杉並木に置き忘れてきたようでした。

簡単なお参りだけを済ませ、早々に奥社を後にしました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/20sec F3.2 ISO=400 多分割測光 WB=太陽光 --

杉並木の根元には低い石垣が組まれています。


ある程度、杉が大きくなってから組まれたものかと思ったんですが、杉は現在もどんどん大きくなっているんだそうです。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 50mm 1/20sec F8.0 ISO=1,600 多分割測光 WB=曇天 --

参道には何本かの倒木がありました。

奥社との連絡用と思しき軽トラックが参道のど真ん中で立ち往生していました。


往復約1時間半の道のりでした。

中には交代で小さい子供を背負いながら歩く家族の姿もありました。


なんとなく、ただただ「うずら屋」さんのあの店員さんの言葉に約束を果たすために歩いた気がしました。



この日のこの後の行程は、善光寺に立ち寄り、軽井沢アウトレットでショッピングという予定でした。

しかし、戸隠神社に時間を費やしたため、善光寺はパスして軽井沢へ向かうこととなりました。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/160sec F1.6 ISO=1,600 多分割測光 WB=昼白色蛍光灯 --

軽井沢アウトレットなんて、私には不相応も甚だしい場所です。。。

買い物を楽しむ「主様」をよそに誰かが置き忘れていった帽子なぞ撮ってみました。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/200sec F1.7 ISO=800 多分割測光 WB=昼白色蛍光灯 --

戸隠では時折激しい雨にも見舞われましたが、陽が傾く頃には、台風一過のすばらしい青空が広がっていました。

・・・が、陽が落ちて想像以上に気温も下がっていました。


この頃になって、ようやく半そでにハーフパンツという姿でいたことに後悔を始めました。


おまけに撮影スポットを探してウロウロしているうちに「主様」を置いてけぼりにしてしまい、厳しく叱られるハメに・・・。

せめてもの救いは、車中泊がデフォルトな私にも布団のある部屋が用意されていたことでした。。。



嵐の幕開けで始まった小旅行ですが、長〜い1日目が終わりました。

この後の2日間は、当初のイメージどおりの快晴の空の下での旅行となりました。



この翌日は、まずは碓氷峠を越えるところからです。


JUGEMテーマ:秋の気配

今日が晴れで良かったです。


外海府の稲刈り風景、そして秋の風景をじっくり見たいと思っていました。

今日を逃すと、またいつ来られるかわからない中、“ほどよい快晴”が迎えてくれました。



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【α77】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 70mm 1/500sec F8.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

戸地(とじ)の海岸線です。

昨年春の爆弾低気圧で破壊された石垣の田んぼにも実りの季節が帰ってきました。


背後の海になだれ込んでいる岩は平根崎(ひらねざき)です。



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【α77】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 330mm 1/500sec F8.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

鹿野浦(かのうら)の海です。

沖へ向かう船が一艘、波を切り裂いていました。



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【α77】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 140mm 1/400sec F8.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

南片辺(みなみかたべ)の海です。


今日も海にはたくさんの船が出ていました。

そして釣りを楽しむ方の姿もたくさん見えました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/125sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

「車もどかそうか??」

と気を遣っていただきました。


「いえいえ、そのままお仕事続けてください」


「いや、おらぁ、しょーしねぇ・・・」



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/160sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

こちらかつての旧道沿いです。


南片辺と鹿野浦を結んでいた曲がりくねった狭い2車線道路は今は県道の役目を終え、農道として活躍しています。

鹿野浦側で行き止まりになっているため、通り抜けはできません。


青いトラックが走って行きました。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/125sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

冬場の時化の時には、波が吹き上がってきた場所です。

今は立派なトンネルが通っています。


「そんな大して距離は変わらんすよ」

とは、かつて関から相川へ通勤していた友人の言葉です。


背後の細長く見える半島は藻浦崎(もうらざき)です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/160sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

「稲、倒れませんでしたか??」

「倒れて腐ってしもたから、ずいぶん捨てたぁさ」



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 50mm 1/125sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

勝手に農道に入り込んだ私が通過するのを、道を開けて待っていてくれました。


・・・と、思いきや

「父ちゃんの車が来んと、何もできせん」

とのことでした。。。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 30mm 1/640sec F4.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

廃道(農道)沿いにあったお地蔵さんです。

昔、たまに家族で外海府へドライブに来たとき、私たち姉弟は決まって後部座席からこのお地蔵さんの顔を注視していました。


「このお地蔵さんの表情で、この先の道中の安全が決まる」

いつもサラっと巧いことを言う父の言葉を信じ、私たちはいつもこのお地蔵さんの表情を気にしていました。


「今日は笑って見えた」「今日は険しかった」

幸い、いつも安全な道中でした。


今日、初めてこのお地蔵さんに手を合わせました。

「交通安全延命地蔵」というそうです。

あながち、父の言ったことは口から出まかせではなかったのかも知れません。


さっきの青いトラックが再び走って行きました。

さっきのお母さんがお待ちなんだと思います。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/160sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

小野見(おのみ)の海岸線です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/160sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

そして石名(いしな)です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/100sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

そして石名の田んぼです。



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【α99】+【SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSM】
-- 8mm 1/200sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 APS-Cモード --

大部分の稲刈りが終わっているように見えたんですが、、、



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 30mm 1/200sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

道沿いのハザ木にはまだ余裕があったようです。


稲刈り後の田んぼもまだぬかるんでいたように見えました。



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【α99】+【SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSM】
-- 8mm 1/160sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

矢柄(やがら)です。


跳坂(はねざか)に次いで好きなポイントです。


今日も沖合いの三島が近くて遠かったです。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/200sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

そして“最果て”は岩谷口(いわやぐち)です。



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【α99】+【SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSM】
-- 8mm 1/200sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

そしていつもの跳坂トンネル前からの風景です。


佐渡で先行上映された映画『飛べ!ダコタ』のオープニングはこの景色で始まっています。

私はまだ観ていませんが、不時着したシスター・アン号の乗組員の方もこの景色を見たでしょうか・・・。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 55mm 1/200sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

不覚にも2分ちょっとの「予告編」を観ただけで、ウルっときてしまいました。。。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/200sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

泊川の河口付近です。

調子に乗って車で奥まで入りすぎると、Uターンできなくなります。。。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/320sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

この時期になると、佐渡のあちらこちらのガードレールが特殊仕様になります。。。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/160sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

万一接触してもクッションになりますし、夜も金色に輝いて見やすいです。

個人的には、通年この仕様で良いんじゃないかと思ってしまいます。。。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/160sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

岩谷口は“ハザ木通り”です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/160sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

刈り取った稲を干す、独特の香りに包まれています。

アレルギーの方には辛いかも知れません。


跳坂から見る知行山(ちぎょうさん)は空を突くほどに尖って見えますが、麓から見ると多少なだらかで優しそうです。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/50sec F16.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

五十浦(いかうら)です。

かつての外海府小学校の跡地付近からの眺めです。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 28mm 1/160sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

写真の中央付近にかつての外海府小学校がありました。


数年前までは校舎が残っていたんですが、今は更地となっています。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 35mm 1/160sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

そろそろ逆光になり始めようかという時間帯に差し掛かりました。

水平線が青で縁取ったようです。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 55mm 1/125sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 24mm 1/100sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

今日が晴れで良かったです。


しかも、水平線までがクッキリ見えて、少しばかりの雲が浮かんでいて・・・。

“ほどよい快晴”に感謝です。



正味2時間の外海府のドライブで、素晴らしい風景にたくさん出会えました。

そして、人にも。



久しぶりに充実した気分を味わえました。

・・・ほんの5分前までは。。。



その5分前ですが・・・。

関岬(せきざき)へ行くのを忘れていたことに気づいてしまいました。。。



「なむさんぼ」

ネイティブではありませんが、さすがにそう呟いてしまいました。


 
ヒガンバナがあちらこちらに咲いています。

田んぼの畦道に。

そして農道の脇にと。


ヒガンバナが咲く季節になったら、ぜひとも行こうと決めていた場所があって今日も南部をウロついていました。



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【α77】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 絞り優先 400mm 1/1,000sec F8.0 ISO=200 多分割測光 WB=太陽光 --

「今日も朱鷺がいるかな」

なんて、先日と同じ農道を走ってみたら唐突に目の前に朱鷺が現れました。


こんなに至近距離で見たのは初めてかも知れません。

私の方がびっくりして逃げ出すところでした。



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【α77】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 絞り優先 210mm 1/1,250sec F8.0 ISO=200 多分割測光 WB=太陽光 --

さらには鷺も加わって。。。


今まではα77に超望遠レンズを装着し、さらにはスマート・テレコンを使って、35mm換算で1,200mmという焦点距離でようやく射程圏内・・・。

といった距離だったんですが、今日は本当に目と鼻の先にいました。


先日と同じ3羽なんでしょうか??

「またアイツか・・・」

むしろ、朱鷺の方がそんな風に思っていたのかも知れません。


それにしても、1枚目の写真ですが、朱鷺って結構アグレッシブなんだなと。


くちばしの付け根付近まで濡れています。

さらには、顔の赤い部分にも泥が付着しているようです。

餌を探してどれだけ地中深くまでくちばしを突っ込んだんでしょうか。


その割りに、くわえていたのはワラ屑のようでしたが。。。



・・・で、ヒガンバナですが。

私が目的地としていたお寺の境内にたどり着いたところ、見事に1輪も咲いていませんでした。

(多少山へ入った日当たりもさほど良くない場所ではあったんですが・・・)



平野部にはガサーっと咲いてはいたんですが、どうもイメージとは遠く。

散々あちらこちらをウロウロとした挙句、遠く国仲平野の一角にあるお寺の境内でようやくイメージに近いものを見つけました。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/400sec F2.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

木漏れ日の中に咲くヒガンバナです。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/400sec F2.5 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

以前は「毒々しい花だな・・・」と毛嫌いしていたんですが、今はとても可愛らしく映ります。



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【α99】+【50mm F1.4】
-- 50mm 1/200sec F2.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

その名のとおり、彼岸の頃に咲くので「ヒガンバナ」というそうです。


もっとも、忌み名は「シビトバナ(死人花)」や「ドクバナ(毒花)」というそうなんですが、
これは飢饉に備えて絶えさせないようにと考えられた先人の知恵なんだそうです。

実際、球根に毒を含んでいるそうで、よくさらさないと血を吐いてしまったり、最悪、死に至ることもあるようですが・・・。


花言葉には「再会」「想うはあなた1人」のほか、「あきらめ」「悲しい思い出」なんてのもあるようで、なかなか人には贈りづらそうな感じの花のようです。。。



「暑さ寒さも彼岸まで」

古くから言われてはいますが、日中の暑さはもう少し続きそうな気配のお彼岸です。



今日目指したお寺には、また1週間後くらいに機会を見つけて行ってみようと想います。


 
昨夜から今朝にかけて若干雨が落ちてきたりもしました。

しかし、台風が去ってからは好天続きです。



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【α99】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 400mm 1/250sec F5.6 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

そんな“いつもながら”の秋の晴れの日の午前中の外海府です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/125sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

たまに、思い出したかのようにセミの声が聞こえてきます。



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【α77】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 230mm 1/400sec F8.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

盛夏の頃は海の上を伝ってセミの声も聞こえたことでしょう。

今は、磯ねぎ漁の船の上は静かに見えます。



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【α77】+【SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSM】
-- 8mm 1/200sec F8.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

先日見つけた尖閣湾の岩場です。



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【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 60mm 1/100sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

日中に来てみたいと思っていました。


ただ、明るさが過ぎて逆に虚ろな感じがしないでもありませんでした。



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【α77】+【SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSM】
-- 8mm 1/200sec F8.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

しかし、この日見た海では、いちばん青く、いちばんキレイな海でした。



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【α99】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 360mm 1/250sec F8.0 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

外海府の海岸段丘の上は田んぼです。

そして稲刈りです。



DSC07657(太陽光).JPG
【α99】+【Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM】
-- 70mm 1/200sec F11.0 ISO=100 多分割測光 WB=太陽光 --

秋の青い空のもと、黄金色に実った稲を刈り取る作業。

そして、それを横目に過ぎていく車たち。

ほんのありふれた農村のいち風景なのかも知れません。



特別なことは、しいて言えば、佐渡の田んぼの背景には海が映ることでしょうか。

しかしながら、昔からこれを当たり前の風景として見てきました。


今回の3泊4日の小旅行でも、田んぼはたくさん見ましたが、背後に海があるという景色は見ませんでした。

まぁ、海のない場所ばかりを巡っていたから当然と言えば当然ですが。。。



ほんの短い時間でも、海が無い場所へ行くとムショーに海が見たくなってしまいます。

“当たり前”故に、既に当たり前でなくなっていることに最近気づき始めました。

車を留めて、しばし魅入ってしまいました。


 
島内のいたるところが稲刈りの真っ最中です。

そんな中、南部の羽茂地区へ足を延ばしてみました。



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【α77】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 400mm 1/640sec F5.6 ISO=100 多分割測光 AWB ピクチャー・エフェクト = HDR絵画調 スマート・テレコン×2 --

稲刈り作業中の農道へ足を踏み入れるのはなかなか勇気が要ったんですが、農家さんのお邪魔にならないように立ち入らせていただきました。



実際、邪魔になっていたりしたら申し訳なかったんですが・・・。



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【α77】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 400mm 1/640sec F5.6 ISO=100 多分割測光 AWB スマート・テレコン×2 --

農道をそろそろと進んでいくと、目の前には鷺の姿が。

そして、その向こう側にも白いモコモコした鳥の姿が・・・。


一瞬、鷺の群れかと思いそのまま直進を続けたところ、鳥の広げた羽の色は見事なピンク色でした。

あわててそのままバックです。。。



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【α77】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 400mm 1/640sec F5.6 ISO=100 多分割測光 WB=曇天 --

既に稲刈りの終わった田んぼに3羽の朱鷺がいました。


この田んぼを挟んで稲刈り作業が行われており、トラックやコンバインが行きかっていましたが、朱鷺にはあまり気にする様子はありませんでした。

そして、周りの農家さんも朱鷺の存在に気づいてか気づいていまいでか、あまり気にする素振りは見せていませんでした。


まぁ、農家さんにしてみたら朱鷺どころではなかったのかも知れませんが、そういう意味では非常に自然な光景に見えました。



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【α77】+【70-400mm F4-5.6 G SSM】
-- 140mm 1/640sec F5.6 ISO=100 多分割測光 AWB ピクチャー・エフェクト = ミニチュア --

なかなか相川方面には姿を見せてくれないので、私にとっては朱鷺はまだまだ特別な存在です。

「日常」とは書いてみたものの、私の中の日常にはなりきれていません。


がしかし、こちら南部の田園地帯には前々から朱鷺が居ついているようで、南部独特の人の温かさや温和な気候も相まって
「朱鷺のいる日常」はずいぶん前から形成されつつあったようです。

大勢の方が田んぼに入り込んでいる風景の中に、朱鷺の姿が違和感なくあったように思えます。



「朱鷺がいるっ!」

そんな風景に興奮していたのは私1人だけだったのかも知れません。