「上越線」です。
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その未踏のエリアへの入口はここ高崎駅でした。
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R17であったり上越新幹線であったりが東京⇔新潟間の私の主な移動区間&手段でした。
特定の場所(駅)へ立ち寄ることはままあった上越線ですが、実際に電車に乗ってみたのはこれが初めてでした。
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水上は先日の“プチ放浪”の期間中に、本来は来る予定の場所でした。
都合により来ることはありませんでしたが…。
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水上温泉に来ることはあっても、この駅に降り立ったのも初めてでした。
思っていたよりもずっと立派な駅でした。
…が「STATION」ではなく、あくまでも「駅」という感じでした。
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「土合、土合…」のアナウンスに鳥肌が立つ思いでした。
「湯檜曽駅」を通過し、この瞬間が来るのをドキドキしながら待っていました。
ここへくる道中、途中で乗車してくる方がことどとく「何でこんなに混んでるの??」と目を白黒させていました。
そんな多くのお客さんがこの駅でホームへ降りました。
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いつもはこの階段を地上から降りてくる場所です。
電車を降りてこの階段に相対するのは初めてでした。
駅へ到着したアナウンスが流れると同時に、私の後ろにいた大学生くらいの女の子3人組から声があがりました。
「おぉ〜、ここが有名なモグラ駅かぁ!!」
その女の子たちもホームへ降りていました。
そのほとんどの方が、このホームへ停車する電車を撮ったりホームにある「土合駅」の看板を撮り、すぐに車内へ戻っていました。
私もそんなうちの1人でした。
時間も何も気にすることなく“下車”してしまえたらどんなに楽しいかと思いながら、わずか1分間の停車でこの場所を去ります。
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そして国境の長いトンネルを抜けると青空の雪国がありました。
湯檜曽駅から土合駅までもあっという間だったんですが、土合駅からここまでも時間的に長いとは感じませんでした。
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「えー土樽〜、土樽〜…」のアナウンスの後、さきほどの女の子たちから声があがりました。
「おぉ〜、ここが川端康成の小説の舞台かぁ!!」
今度はその女の子たちは電車を降りることはしませんでした。
私はと言えば、土合では何とか“下車”することを我慢したんですが、この駅を素通りすることはできませんでした。
まさに“思わず”反射的に体が動いていました。
気付いたら、さっきまで乗っていた電車を見送っていました。。。
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下車したからといって何するわけでもなく、ただただこの場所へ立つことのできた幸せと不思議を感じていました。
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やがて上りホームに電車が入ってきました。
ここにも「撮り鉄」がいました。
私と一緒にここで下車した方の何名かがそうであったようです。。。
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「土樽」「つちたる」「TSUCHITARU」
噛み締めるところがたくさんです。
【α7S,LA-EA4,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/250,F2,iso100】
先日この場所へ降り立った時が暗い雨の中だったので、余計に光に溢れているようでした。
【α7S,LA-EA4,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1600,F2,iso100】
次の電車が来るまでの待ち時間は約2時間でした。
とすれば、あの場所へ行って戻って来るくらいの時間は十分にありました。
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あの場所とはこの場所です。
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(来るには来たんですが、天候も条件も悪く撮影することができませんでした)
【α7S,LA-EA4,Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM,1/80,F11,iso100】
下り線の橋脚が大規模改修中のようで、上り線の橋脚の足元も物々しいことになっています。
それでも撮影にいらっしゃる方は大勢いるようで「撮影は柵の外側からお願いします」というような看板がありました。
工事現場の方々のそんな心遣いがとても嬉しく感じました。
【α7S,LA-EA4,Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM,1/80,F11,iso100】
これまでは車でしか来たことのない場所です。
歩くととんでもなく遠いということに初めて気づきました。。。
雲一つないお天気で、危うくこのアスファルトの上で干からびてしまうところでした。
【α7S,LA-EA4,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/5000,F2,iso100】
そして再び駅まで戻ってきました。
【α7S,LA-EA4,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/500,F2,iso100】
いつの間にか「撮り鉄」の方々は姿を消し、駅庁舎にはバックカントリースキーヤーという方と、横浜からいらっしゃった
「とにかく雪のある場所へ行って温泉にでも入ろうと思って…」というカメラマンの方がいらっしゃいました。
【α7S,LA-EA4,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/160,F2,iso100】
まぁ、このスキーヤーの方がしゃべることしゃべること…。
色々と面白いお話をたくさんお聞かせいただいたんですが、あまりに次から次へと言葉が流れ出てくるものですから、鈍い私は話について行くのが大変でした。。。
楽しい出会いではありました。。。
しゃべりに夢中になり過ぎて乗り遅れないように、下り線のホームへと移動しました。
【α7S,LA-EA4,Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM,1/1250,F2,iso100】
午後の光に溢れた土樽駅の下りホームです。
大好きな場所へ立っているという実感を噛み締めながら、この場所の空気を胸いっぱいに吸い込みながら…。
つかの間の幸せ感を、しかし存分に味わわせてもらった時間でした。
【α7S,LA-EA4,Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM,1/1000,F5.6,iso100】
下りの電車がホームへ入ってきました。
毛渡沢橋梁も含めて滞在時間は2時間くらいでした。
この場所へ通いつめるようになっていちばん長い滞在時間だったかも知れません。
得がたい時間でした。
【α7S,LA-EA4,Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM,1/2500,F5.6,iso400】
当然のように土樽駅以北の上越線に乗るのも初めてです。
いつも見上げる橋梁を渡り、いつも見上げる橋梁を眼下に揺れに身を任せました。
地上から見るのとは全然印象が違いました。
不思議な感覚でした。
【α7S,LA-EA4,Vario Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM,1/2500,F5.6,iso400】
快晴の青空の下“雪国”をあとにします。
「憧れ」なんていうと大袈裟かも知れませんが、ずっと「いつか」と思っていた場所に辿りつくことのできた満足感と充実感がありました。
不思議と実感というのは無いんですけどね…。
それくらい、目の前を流れる初めて見る景色に夢中になってしまった時間でした。
こんな風に夢中になってしまい、余裕も実感も無いので、2度3度と同じ場所を訪ねることになるんです。
「帰る場所」がまた増えました。
そういえば、明日から新年度ですね。
気がついたら四季のトラックを走り抜け、またスタートラインに立つような気分です。
このところ何かと忙しない時間が続いているため季節に置いて行かれがちですが、せめてその日の空の色くらいは覚えていられるだけの余裕は心に持っていたいと思います。
区切りでもなんでもありませんが、明日以降もぼちぼち更新していこうかと思いますので、よろしくお願いいたします。